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日程調整や顧客体験に課題のある保険業界。最適な予約フォームのあり方とは?

「保険相談が土日に集中し、お客様をお待たせしてしまう」
「日程調整の管理をスムーズにしたい」
「予約時のリサーチが足りず、ミスマッチが起こってしまった」

保険予約に関する、こんな悩みはありませんか?

保険はその複雑さから、契約まで時間がかかる商品です。ふらっとお店に立ち寄ってすぐレジで購入!とはなりません。じっくり話を聞いてから決める顧客が多く、何度も相談に来る人もいるでしょう。予約管理や顧客体験の向上が課題だという事業者が多いのではないでしょうか。

大手保険会社や来店型保険ショップでは、ネット予約で独自のフォームを取り入れているところもあります。しかし、入力欄が氏名や連絡先などの基本情報のみで事前リサーチが不十分なもの、逆に情報入力欄が多すぎて入力するだけで疲弊してしまうもの、はたまたネット予約後に必ず電話かメールで連絡を入れる仕様になっている…など。まだまだ効率化には課題が残ります。

多様なニーズがある保険だからこそ、初回から最適な提案を行い、顧客の信頼を得ていきたい。そのためには、適切な顧客情報が得られる予約フォームを作りが必須。今回は、顧客に負担をかけすぎない、最適な予約フォームのあり方を考えていきます。

保険の自由化

最適な予約フォームを考えるために、まずはなぜ保険商品がここまで複雑になってしまったのか見ていきましょう。

保険商品の数が増え、さまざまなニーズに応えられるようになった背景には、「保険の自由化」があります。以前の保険業界は規制が多く、ある程度型にはまったものが多く販売されていました。しかし1996年から2001年にかけて行われた金融制度改革により、保険業界の環境は一変。

保険業法改正により、生命保険と損害保険の相互乗り入れが認められ、生命保険と損害保険を同一グループ会社での販売が可能に。また、保険会社が自由に保険料率を決められるようになったことで、保険料の値下げ競争が始まりました。加えて、単に値段を下げるだけでは経営が悪化するため、「加入者のリスクに合わせて保険料を変える」タイプの保険も登場。

自由化によって消費者の選択肢が広がった一方で、わかりにくい・とっつきにくい商品となっていった面がありました。

自由化に伴う販売チャネルの拡大

保険の自由化に伴い、販売チャネルも急速に拡大。1997年にはじまった自動車保険の通信販売や、2001年に解禁になった銀行窓口での保険販売もその一例です。さらにインターネットの急速な普及により、ネット専業の保険会社も登場。消費者はさまざまな経路から保険に加入できるようになりました。

全国的にCMを打ち知名度を上げている「来店型保険ショップ」は、近年とくに拡大している販売チャネルです。来店型保険ショップの市場規模は年々拡大し、新規契約件数は2015年度で164万件、2016年度は前年度比12.2%増の184万件。2017年度には203万件と200万件に達すると予測されています。ここまで急速に拡大を続けてきたのは、来店型保険ショップが若年層の取り込みに一役買っているためです。

日本の保険は10世帯中9世帯が保険に加入している成熟市場と言われており、新規顧客の開拓が難しい市場。その状況下で、来店型保険ショップの顧客層は20〜30代が約6割、40代が2割というデータがあります。結婚や出産などを機に保険を検討し始めた若年層が多数来店することから、保険会社にとって魅力的な販売窓口となっているのです。

予約件数が伸びている来店型保険ショップでは、スムーズな予約管理のニーズがとくに高まっています。

保険業界の予約の特徴

このように、保険商品は自由化をきっかけにより複雑化。なんの迷いもなく保険に申し込める顧客は少なく、複数の保険会社に話を聞いたり、来店型保険ショップで比較検討する顧客の割合は高まっています。

契約が決まるかは適切な提案と丁寧な商品説明に左右されます。とくに来店型保険ショップでは多数の保険会社の商品を取り扱うため、生損保をトータルで提案できる幅広い商品知識が必要。

予約の際に家族構成や病歴など必要十分な情報を取得しておくことは、適切な提案には欠かせません。

事前に顧客情報が手に入れば、最適なスタッフを配置することもできます。学資保険の相談に来る顧客には子育て中のスタッフ、女性特有の病歴がある人には女性のスタッフといった配慮ができれば、より顧客に寄り添ったスムーズな対応になるでしょう

顧客の情報、悩みを知っておかなければ配慮もできません。予約フォームの最適化で、必要十分な情報を集めておくことは、双方に良い結果をもたらします。

予約フォーム設計の具体的なポイント

では、実際にどのような項目を予約フォームに盛り込めばいいのでしょうか。例を見てみましょう。

前提として考えるべきは、「入力情報は、初回提案に必要最低限な情報にとどめ、負担を減らす」ということ。入力項目が増えると手間も増え、入力項目の多さに離脱してしまう人も増える恐れがあります。なるべく最低限の情報で、まずは来店してもらうことを目指しましょう。

基本情報は氏名・電話番号・メールアドレスといった連絡を取れる最低限の情報があれば十分。出張サービス希望でなければ、入力するのが手間な住所などは極力避けておく方が無難。「お知らせが郵送されるのでは?」「過度な勧誘にあうのでは?」といった警戒心を持たれる恐れを防ぐことにもつながります。

保険は加入年齢によって料金が異なる場合もあるので、年齢は必要に応じて。扱う商品の検討材料として必要な場合には、家族構成や病歴を聞いておくとよいでしょう。職業や年収、保有資産などを聞くフォームもありますが、入力する側の負担を考えると、ファーストコンタクトの段階で聞く必要がないものは割ける方が無難です。せめて、会社員か自営業かなど職業の選択式にするなど、負担をかけず必要最低限の情報を抑える形を目指しましょう。

予約フォームの最後に質問欄を設ける場合には、いくつかチェックボックスを用意するのもいいかもしれません。よくある「ご要望がございましたらお書きください」という形式だと記入されない可能性が高いため、「子供が生まれるので学資保険を検討したい」「女性特有の保険が気になる」「お金を増やしたいので貯蓄型の保険について知りたい」「保険の見直しがしたい」など選択肢を用意しておくと良いのではないでしょうか。

加えて、インターフェースも選択しやすい形を目指したいところ。一画面で、日付・時間が一覧できると、どの日時・時間であれば抑えられるかが一目瞭然。都度日付をクリックしないと、時間帯が見れないなどの場合、ユーザーの負担も増えてしまうのでご注意を。

顧客に負担をかけずに情報を得られる予約フォームを

予約フォームを最適化しWeb上で予約が完結できれば、業務の効率化だけでなく聞き間違いや記載ミスなどのトラブルを防ぐこともできます。電話やメールの手間は、運営側だけでなく、顧客の負担を減らすことにもつながります。

顧客の信頼をつかみ、適切な提案ができるような予約フォームの構築を目指していきましょう。

文/野口美晴 編/小山和之

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