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人気のアクティビティを、星野リゾート トマム近くの川で提供するリトルトリー大野社長にお話を伺いました!【前編】

きっかけ

2015年10月半ばに、北海道占冠村は北東部、南富良野町との境目に位置する星野リゾート トマム(全角スペースを空けるのが正式表記なんだそうです!)のアクティビティを担当されている平井さんへ取材訪問に行って参りました。

平井さんは、星野リゾート トマム近隣で行われているアクティビティのオーガナイザーで、2015年夏期シーズンから、これまで電話と星野リゾート トマム内の専用窓口のみで受け付けていたアクティビティ予約のウェブ化を推進・実行され、大きな成果を残されています。その仕組み改革の際に、選んでいただいたのがリザーブリンクが提供する予約管理システムChoiceRESERVEだったというのがきっかけです。

実は、平井さんがオーガナイズされている100種類以上のアクティビティは、星野リゾートさんがご提供するものではなく、その多くは地元周辺のアクティビティ催行会社さんがご提供しています。ChoiceRESERVEは、星野リゾート トマムに宿泊されるお客様、ホテル内専用受付でアクティビティを紹介・受付・予約をされるご担当者様、地元の催行会社様をリアルタイムにつなぐツールとして活用されており、今回は星野リゾート トマムと最も長く、深くお付き合いがあり、近くの空知川という清流でラフティングやカヌーのプログラムを提供する有限会社リトルトリーの大野社長に、お電話でお話を伺いました。

最初の20秒だけでもご覧いただくと、大野さんの雰囲気を感じていただけると思います!

北海道 空知川でのガイド歴20年。12年目を迎える「リトルトリー」立ち上げの経緯とは?

星野リトルトリーの立ち上げの頃について教えて下さい!

大野さん以前より、トマムで事業展開していたラフティング会社に所属しておりまして、ちょうど星野リゾートさんが2004年にトマムに入ってこられるタイミングで、当時のご担当者の方に相談したところ、「大野くんがはじめるのなら」と後押しもいただいて、リトルトリーを立ち上げました。北海道南富良野町を拠点に、春夏秋はカヌーやラフティング、キャンプツアーを、冬はスノーシューやテレマークスキーでのスノーピクニックを主催しています。美しい森に囲まれたこの場所ならではの体験と感動をお客様にお届けするアウトドアガイドの会社です。

最初は、ボート一艇ではじめたんです。すでに2,3社のアクティビティツアー企画会社がありましたので、新参者が同じことをしていていも、なかなか集客できないだろうと考えまして、他の会社がやっていないこと、やっていない客層、時間帯をとことん調べました。

その中で出てきたアイディアが、三歳から参加できる小さい子向けのラフティングツアーです。今となっては一般的なプログラムになってきていますが、当時はラフティングといえば、ウェットスーツを着て「わーきゃー」しながらドボンと飛び込む、「小さい子には危ないぞ」みたいな印象が主流でした。そこで、比較的コースを穏やかにして、小さい子からおじいちゃん、おばあちゃんも含めまして、三世代のファミリーでも楽しめるように考え、実施してきました。
ちょうど当時の星野リゾート トマムも、偶然ですが今後ファミリー向けのリゾートとしてやっていくという方針を打ち出していて、ターゲットが重なったこともあり、やってみよう!となりました。

3世代が楽しめるファミリー向けラフティングツアーが人気。

3世代が楽しめるファミリー向けラフティングツアー

星野どうやってお客さんを集めていかれたのですか?

大野さん先ほど、ボートを一艇で始めたと申し上げたのですが、実はボートは二艇買って、一艇はホテル内に展示させてもらったんですね。まず、印刷物よりも、そのボートを実際に見てもらったほうが、「こういう面白いアクティビティがありますよー」「しかも、三歳からも楽しめますよー」っていうのが伝わると思ったんです。その効果もあって、お陰様で、初年度の夏からそこそこお客さんがに来て頂くことができました。ただ、ぼくの妻と二人でやっていたので、すぐにパンクしまして、、夏の間は何回も体が壊れて、これはこのままではダメだと。で、もう少しスタッフがいたらなということで、二年目から知り合いのツテで1人採用を行って、それから3年くらいは、ぼくも含めて三名くらいの体制で運用してきました。

星野リゾートさんと合い協力しながら、プログラム提供を続けてこられた大野さん。「星野社長が、まだ小さいお子様を連れられて、ふらっとトマムに来て頂いたときがあって、、面白そうだってことで、ラフティングに参加されたことがあったんですね。彼はお忍びで来られていたのですが、事前に噂は流れてきまして(笑) 」このとき、星野社長が撮影した写真が社内のパンフレットで使われるなどの後押しもあり、「なんかやりたいことがあったら、リトルトリーの大野さんなら何か面白いことしてくれるよ!」ということで、徐々に「リトルトリー」の名前が星野リゾート内外で定着していったそうです。

大野さんそれから、ラフティングだけじゃなくてカヌーとかツリーイングなどの木登りのプログラムですね。他の会社さんができないような体験を提供することで「リトルトリーっぽさ」を出して、差別化を図っていくことが、お客さんに来ていただくための今後の課題かなと思ってやっています。

繁忙期以外の雇用と集客の課題。大野さんのチャレンジとは?

星野サービス柄、シーズンのオンオフで求められる人員数が変わってくると思います。これをどのように解決されているのでしょうか?

大野さん本来、繁忙期の7,8月の夏休みシーズンは、もっとスタッフがいてくれるといいのですが、一方で5,6月、9,10月は一般のお客様は少ないということもあって、なかなかスタッフを安定的に雇用することができなかったんですね。上手にボートをこげる人が二ヶ月の間だけ来てくれるなんていう都合のいい話はなかなかないですし。。

トマム内で経営するマウントカフェ・ラプとからめた、独自企画がはじまるとか。

カフェとからめた独自企画を検討中

ただ、ここ5年ほど前から、トマムリゾート内の素晴らしい景色のところででカフェレストラン「RAP(ラプ)」の経営もはじめさせていただいたこともあって、雇用面でも安定してできるようになったのは、すごくありがたかったですね。
レストランでは、アクティビティプログラムに参加された方が、お店でご飯を食べて頂けるランチパックのようなものを増やしていこうと思ってます。

繁忙期以外は、お客さんも少なく時間もあるので、キャンプのプログラムをしたりとか、修学旅行の手伝いなんかも始めて、3シーズンになりますね。それこそ、修学旅行の高校生のアテンドのお話は、星野リゾートの平井さんからご提案いただいて。修学旅行となると、多いときで1日200人くらい来られるので、近隣の仲間と協力しあいながら、やりくりしてます。そういうこともあって、所属するガイドも含めて、ここ二、三年で少しずつ強く、大きくなることができました。

星野アクティビティの提供には、人、そして設備投資も必要になると思います。ボートは何艇持たれているのですか?

大野さん今は7艇で、レギュラーガイド6名で回してました。そして来シーズンは、10艇体制にしようと決めました(笑) それは、星野リゾートさんからも、まだまだ集客できるというお話があったこともそうですし、今年は御社の予約システムを入れたことを機に、他のアクティビティ会社とも契約を増やされてきているので、競合も増えてくるということで、ぼくとしてもぐっと先に行きたいなというのもあって、多めに増やしました。

星野攻めの投資ですね!お客さんの数や客層はどんな感じですか?

大野さん最初は200人くらいだったのが、今ではざっとですが、一般の方で、5000人くらいです。あと、他の会社さんにもお手伝いいただいていますが、修学旅行の受け入れで4000人ですね。
客層としては、5月の連休と、7,8月は、ご家族でいらっしゃる方が多いです。6月は一般の大人の方で、娘さんがご両親を連れられて、あるいは会社の慰安旅行ですね。外国人のお客様は、夏は2,3割くらいで、冬は半分くらいになりますね。アジア圏の方が多いです。

 1日200人、シーズン4000人の修学旅行生をアテンドされている。

1日200人、シーズン4000人の修学旅行生をアテンド。

星野シーズン5000人のお客さんを6名で回されるのですか?

大野さん繁忙期は、フリーランスのガイドの方にご協力いただいて、7,8人ですね。あとは、お店(RAP)のスタッフに回送を手伝ってもらったり、今年はお店も合わせて13人くらいで乗り越えました。

星野雇用は、北海道の方が多いですか?

大野さんほとんどが本州の人ですね。北海道でもともと働いている方や、働きたいと思って出てこられる方。今は、年間の正規雇用が今年の春から、五名になりました。そのうち、二名はネパール人なんです。ラフティングの世界は、たくさんのネパール人が働いているんですよ。

星野えー!ネパール=ラフティングなんですか!?知らなかったです。

大野さん実は、ネパールって、ラフティングが非常にポピュラーな国で、そこで修行を積んだ人たちが、長期間働けるぞっていうことで、日本に来られていますね。なので、海外のお客様が多いからというよりも、いまアウトドアスポーツとかアクティビティとかの業界って、なかなか若い人が入って来ないっていう現状があるんですよね。昔は給料もいらないから、勉強させてください!っていう若い人が多かったのですが、今だと、いくら貰えるんですか?っていうのが先になっちゃって。。

星野アウトドアって今市場的には伸びている印象なので、それは意外でした。

大野さん
よほど好きじゃないと続かないんですよね。ここは、何か便利なものがあるわけでもなく、最寄りのコンビニが20km、最寄りの本屋で30キロ、マクドナルド、ガソリンスタンドで40キロの世界。今の時期だと、日が暮れるのも早く、道路に鹿が飛び出してくるような環境です。僕らがいるのは、トマムの隣の南富良野町っていって、隣の富良野市とも違って、非常にコアな、野性味溢れるような場所で、冬場もマイナス30度まで下がる過酷な環境です。夏場になれば虫も多いですし、自然環境が厳しいところなので、ある程度自然の中に身を置いて、それを楽しめる人じゃないと難しいんです。

自然環境は厳しくも、美しい。(朱鞠内キャンプ)

自然環境は厳しくも、美しい。(朱鞠内キャンプ)

星野なるほど。。自然環境になじめる方、且つインバウンド、、海外のお客様の対応ができる人を求められますか?

大野さんそれでいうと、片言の英語で十分なんです。ぼくらのプログラムは道具をつかって、パドルとか、スノーシュー履いたり。ものを見せながら「こうしてください」っていうことで、伝わりますね。自然の中でプログラムをしているので、歩いて見えるもの、川で見えるもの、聞こえる音、そういうのを少しお話しながらやっています。
■写真提供:リトルトリーHPより http://www.little-tree.jp/

後編へ

はじめは、奥様とお二人ではじめられ、今では年間1万人弱ものお客さんにサービスを提供している大野さん。レストランとの相乗効果をはかりながら、他社との差別化、雇用の安定化を徐々に実現されてきている大野さんの等身大の声が、とても印象深かったです。
後編では、アクティビティプログラムを提供する上で欠かせない、予約受付の問題がどれだけ切実だったか、そしてそれをどのように解決されていったのかというお話と、大野さんの人生の次なるステージについて大変わくわくするお話を伺いましたので、ぜひご覧いただけると嬉しいです!

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ほっしー

クラウド型予約システムを開発・販売するリザーブリンクにて、お客さまのサービスをご支援しています。「気持ちのいい体験、心に残るサービスってなんだろう?」をテーマに、利用者と事業者双方の視点で発信。旅、料理、読書、スノーボード、野球が好き。

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