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車離れの時代だからこそ、販売とアフターサービスの両立でお客様に感動を!

車離れの時代だからこそ、販売とアフターサービスの両立でお客様に感動を!

国内の自動車保有数(軽自動車を含む)は、およそ6,000万台、そのうち軽自動車が占める割合はおよそ4割ほどと言われています。(※1)今回、予約ラボは、5兆円とも言われる自動車メンテンナンス(アフターサービス)業界について、軽自動車市場で多くの販売実績を持たれる、株式会社トータスの森塚さんに現状についてお話しを伺いました。

注目したいポイント!
「厳しい状況を見越して、アフターサービスへ素早くテコ入れ」
「業界は何でもエクセル、ただクラウド導入によるメリットは大きい」
「予約で提供するサービスにはハマるポイントとハマらないポイントがある」
「第一にお客様の満足度を高めることを価値とする」

今、自動車は売れている?

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少子高齢化で若者の費用の捻出対象が携帯などのデバイスに移ってきている中で、やはり自動車に対する投資が減っているのは事実だと思います。 いわゆる車離れで、極端な話し20代でも免許を持たない方もいる時代です。 そういう非常にアウェイな状況で、車の販売も厳しい環境にはありますが、当社は軽自動車専門の販売店としてある程度、実績を出すことができています。

ただ、今後、自動車販売の状況が厳しくなることを見越して、アフターサービス(メンテナンス、車検、鈑金)が販売の売り上げを次第に押し上げてくるのではないかと考え、かなり早い段階から販売店に隣接する様に認証整備工場を設けました。 シンプルに車を販売していただけでは、競合社のひしめく神奈川エリアでは淘汰されてしまいます。実際に大型店を構えていた全国展開の会社も車販売だけでしたが、倒産しています。

業界のIT化は進んでいない?

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この業界はとにかくなんでもエクセルで管理をします。当社も未だにほとんどの店舗が以前はエクセルで管理をしています。ところが、皆が同じPCスキルとはいかず、期待したレベルで使いこなすことができていません。 誰かがファイルを開いていると、別の場所で他の人が見ることができない、というようなことが頻繁に発生しています。 共有設定をすればいいのですが、、、。ただ、そうなるとダブルブッキングが発生したり、余分に時間を見積もってしまい、工場の稼働状況も悪くなります。

こういったことが続くと、当然、足が遠のくお客様も出てしまうので、これはどうにかしなければと思い、まずは一店舗からクラウドのシステムを使う事で、現場で回せる仕組みを考えました。 実は前職で、IT関連企業に務めていたことがあり、クラウドのメリットは事前に分かっていました。システム化するのはお金と時間さえあれば簡単にできます。 ただ、運用・定着ができないと意味がないと思っていましたから、パートさんでもすぐに使えるような直感的で分かりやすいユーザーインターフェースであるかを重視し、いくつかのシステムを見て、選定したうえで、貴社の製品に決定し、上申してOKを頂きました。

ちなみに、あるコンサルティング会社の会合では、繁盛店視察があり参加させていただいたのですが、IT化を進めている企業様に関してはGoogle Driveでエクセルの代わりに活用しています。 ただ、ほとんどの企業様はアナログにホワイトボードです。ITでの情報共有が定着している繁盛店はまだまだ少ない業界だと感じました。

ライバルはディーラー?ガソリンスタンド?顧客との接点を増やすには?

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整備工場を増設し、メンテナンスやオイル交換に力を入れる目的の一つに、続けて車検をご利用していただきたい、という狙いがあります。 ご存じのとおり、今ではガソリンスタンドでも給油に行けばチラシを渡されて「車検はどうですか?」と、勧められます。整備工場にメンテナンスに行く回数と、ガソリンスタンドに給油に行く回数を比べると、当然ガソリンスタンドが多いですよね。 私たちがよりお客様と接点を増やすためには、車検の前の段階から気軽にご利用いただけるメンテナンスサービスに力を入れる必要があるんです。

また、車検も全てディーラーさんにお任せされる方もいらっしゃいますよね。ディーラーさんでもメンテナンス・車検をされていますが、ディーラーさんと弊社の大きな違いは顧客接点のゴールをだと思います。 ディーラーさんのゴールは車を新たに買い替えて頂くこと。私たちの場合は20年20万㎞乗っていただくこと。そのために車検・メンテナンスをさせていただければと、考えていますので、費用面・営業面でもだいぶ違うと思います。
すでにディーラーさんの中でもメンテナンス事業にも力を入れている会社もあるかとは思いますが、私たちもメンテナンス業界で積み重ねてきた長年の経験と知見がありますので、そこを見ていただけると嬉しいですね。

予約は上手に使う、予約提供するサービスの戦略とは?

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定期点検などは時期が近づいてくると、お葉書などでご案内をして定期的にご来店いただいていますが、車のトラブルなどは、急な対応も必要に応じて入ってきます。 このようなケースの場合、原因特定までの時間・工数が見えづらく、お客様をお待たせする心苦しさがあります。また対応時間が読めないという点では車検も同じです。 そのため車検の予約はお電話と車検が終了したその日に2年後も受け付け、あらかじめお客様のご希望やお車の状態を細かく伺うようにしています。

当社の場合、車検と一緒に整備を希望されるお客様が9割です。ですから事前にこれらの情報を知っておくことで、専用の部品手配やトラブルの傾向・リコール情報などを活用した整備が可能になります。 ご来店いただいたお客様の満足度は、予約時の情報を活用した事前の準備が重要なのではないかと考えています。

そういった意味もあり、定期的に決まった時間内で完了できるオイル交換、1・6・12ヶ月点検などは、予約システムで全て時間設計をして管理できるようにしています。 決まった時間でサービスを提供するという点では、飲食店の様にコースと飲み放題など、終了時間が決まっている宴会予約に近いかもしれないですね。 なので、予約システムと相性のいいメニューは断然オイル交換です。オイル交換で何度も来店していただくことによって、車検をご利用いただくところに繋がります。車検へいかに誘致できるか?をKPI(指標)としています。

電話か店頭の予約が主流、ネット予約は0.5%? でも重要なのは顧客管理!

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予約管理だけでなく顧客管理のIT化ついても同様です。 クラウドで顧客情報を行うことでエクセルとは違い、顧客の検索を素早く行うことができます。電話口でお客様をお待たせすることなく、更に素早い対応を実現していきたいと思っています。 今後は、電話がかかってきた時点で顧客情報が表示されるCTIシステム※などと連携できれば、より便利だと感じますが、そこは費用対効果をみて考えたいですね。 今後は、電話がかかってきた時点で顧客情報が表示されるCTIシステム※などと連携できれば、より便利だと感じますが、そこは費用対効果をみて考えたいですね。
(※CTIについては⇒シンカCTIの導入メリットを直撃インタビューした記事もあるので、そちらも御覧ください)

現在の基幹システムではデータベースから情報を引き出し、集計・分析することが柔軟に出来ないので、セールスフォースの導入を検討しています。このメンテナンス業界ではまだ事例は少ないですが、、、。 前職の関係でセールスフォースについて知識があったので、まずは1店舗から実践してみたいと思っています。セールスフォースのような汎用的な顧客管理システムと予約システムの連携も期待してます(笑)。 業界の特性もあるとは思いますが、ネット経由でのご予約はまだまだ少なくて0.5パーセントぐらい。ほとんどはお電話や店頭でのご予約です。 お客様とのコンタクトのポイントはリアルな店舗やスタッフの応対がメインになります。そのため、店舗イメージは重要な要素の一つです。3店舗ある販売店で最も伸びているのは相模原店です。カフェのようにかわいい雰囲気で、女性お一人でも安心してご利用頂けるお店作りを目指しております。

サービスの方針と提供していきたい価値とは?

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少し余談になってしまいますが、他店さんで漫画喫茶を併設して待ち時間にご利用いただくところもあるようで、こちらはお待たせすることを前提でも顧客満足にうまく繋げているのかなとは思います。 ただ一方で整備工場の稼働率という面では気になってしまいます。 効率よく予約をさばくことは、お客様をお待たせしないという点では顧客満足につながり、整備工場の稼働という点でも向上できると考えており、我々の考え方は後者です。 できれば急なキャンセルによって空き枠が出てしまわない様にキャンセル待ちや日程変更などを促して対応していきたいのですが、まだまだそこまでのオペレーションは対応できていませんので、そこも一つの課題ですね。

ホテルや宿泊業界では繁忙期によって価格を調整して利益を考えたりもしますが、私たちはまず第一にお客様の満足度を高めることを価値として提供したいと考えております。 「クルマの販売を通して、目指すのはお客様を喜ばせ、感動させること」を掲げる当社としては、販売する時も10年以上乗っていただけるように、お客様がまだ気づいていないニーズを顕在化させ、提案しています。

またメンテナンスでは、20年20万㎞を目指し、1台の車に長く愛情を注いでいただける様にサポートをさせて頂くということを使命としています。 このような活動の積み重ねから、年間を通じてオイル交換やメンテナンスの依頼をいただいております。しかし反面、最近では2~3週間先まで予約が埋まってしまいお客様のご要望にお応えできないこともあるため、こういった現状を改善し、よりお客様のニーズに対応できるよう整備工場の増設を進めています。

最後に
トータス様では、お客様のご要望によりお応えできるよう、大和店近くに整備工場を増設(2015年4月オープン予定)されています。ピットの増設には、新たなエンジニアの採用も不可欠です。 業界全体の慢性的なエンジニア不足が続く中、トータス様ではスタッフの教育と採用にも力を入れられています。
株式会社トータス様 特設リクルートサイト

(※1:自動車検査登録情報協より)

株式会社トータス

tortoise_logo神奈川県に3店舗展開する軽自動車専門店。新古車・中古車の販売から、メンテナンスやデコレーションサービスを行う。
トータス

この記事の著者、最近書いた記事

井出勝彦

一部上場企業の情報システム部門にて社会人スタート。その後、独立起業し企業経営、マーケティング支援ITベンダーにて業戦略策定・推進に携わった後、リザーブリンクへ参加。現在は、マーケティング活動全般を担当し、予約システムによる価値創出に従事。

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