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顧客満足度調査はもう古い?!売上を上げてる企業が指標とするNPSとは?

顧客満足度を向上し売上・推奨促進を図るため顧客満足度調査を実施する。だが、その顧客満足度調査は本当に意味があるのだろうか?またその評価を改善することで、収益はプラスとなるのだろうか?
顧客満足度調査とは異なり、より価値のある評価を得るための手法であり、アップルやアメリカン・エキスプレスをはじめ米国フォーチューン500社のうち、35%が採用するという指標、NPS(※1)がある。
NPSは2005年にベイン&カンパニー名誉ディレクターのフレッド・ライクヘルド氏によって提唱され、平均してNPSが12ポイント上昇すると、企業の成長率が倍増するといわれている。
顧客満足度との大きな違いは、NPSは企業の成長である業績と強く相関し、推奨度の指標であるという点である。
国内でも簡単なアンケートに答えてもらうことで推奨度をスコアとして数値化し、そのスコアを改善することで、収益につながるという興味深い概念をサービス化している企業がある。そこでwizpraNPSを提供する「株式会社wizpra」(株式会社wizpraは株式会社Emotion Techへ社名を変更しました)の代表取締役 今西氏に取材を行った。
※1 Net Promoter Score。ベイン・アンド・カンパニー、フレデリック・ライクヘルド、サトメトリックス・システムズの商標

データは持っているだけでは宝の持ち腐れ。
収益向上に転嫁できる指標を提供したい

データは持っているだけでは宝の持ち腐れ。 収益向上に転嫁できる指標を提供したい

井出売上の先行指標として非常に信頼性が高いとされているNPSですが、NPSをサービスとして取り入れたキッカケというのはあったんですか?

今西氏以前、アパレル量販店に勤務をしていた時、お客様アンケートはがきを配るんですけど、返ってこないんですね。また返ってきたとしても、そのデータをどう活用していけば、店舗の売上につながるかわからない。せっかく収集できた貴重なデータを宝の持ち腐れで終わらせるのではなく、収益向上に転嫁させることをやる必要があるという思いから、wizpraNPSというサービスを立ち上げました。
wizpraNPS自体はNPSという指標を使ってお客様の声を可視化し、お客様のロイヤルティを継続的に上げる支援をしています。企業にとって、ないしはお店にとってのロイヤルカスタマーを常軌的に育てていくことをクラウドで提供しているサービスです。

もともとは接客クオリティを上げるために、限られた接客が発生するサービス業に対して提供を想定していました。でもいざ始めてみると、NPSがお客様の気持ちや声を可視化できるという点で、サービス業という領域を超えて顧客接点がある企業に汎用的に使われています。

NPS導入は難しい?日本に浸透してきた背景

NPS導入は難しい?日本に浸透してきた背景

井出NPSが日本でも話題になった当初は、NPSの設問設計をできる人材が限られていて、コスト負担も大きく、一般の企業への導入は難しいというイメージがありました。今はコストを抑えながら手軽にクラウドで行えて、市場でもかなり認知されてきたように思いますが。

今西氏そうですね。NPSの導入は一般の企業にとってハードルが高いと感じるかもしれません。
それでもNPSが日本で認知されるようになった直接的な背景はやっぱりアメリカから入ってきているんですよね。弊社にもインバウンドで結構お問い合わせが入ってくるんですが、その背景を聞くと、外資系のコンサルティングや再生ファンドが、NPSを経営指標として、継続的に収益を上げるようにアドバイスをしているようです。
他には、純粋にアメリカに本社を持つ日本の支社、ないしはNPSのフォーラムなどを聞いた国内の経営者が採用し始めるという動きが、去年ぐらいから出てきました。

ハイパフォーマーの人材育成や採用活動など、
人事領域として注目を集めるNPS

ハイパフォーマーの人材育成や採用活動など、 人事領域として注目を集めるNPS

井出売上や集客改善だけではなく、人事領域での利用価値としてもNPSが注目を集めていると聞きましたが、実際どのような活用ができますか?

今西氏eNPS(※2)は今、非常に注目を集める領域の一つです。eNPSは従業員が自分が所属する組織や会社について、親しい人や他部門の人に勧められるかを数値化したものです。組織の健全性や従業員の自社に対する忠誠心を高めていく活動に利用されていて、それらの数値がブランド価値に直結する指標として使われています。
※2 Employee Net Promoter Score。

あとは、お客様の声を元にサービスを評価するというのが最近のトレンドです。飲食業などのサービス提供業はもちろんですが、さらにホットなのはBtoBの業態。ハイパフォーマーな営業マンのセールステクニックは、企業にとって重要な資産であるにも関わらず、それがノウハウストックできないことが良くありますよね。お客様の声を起点にデータとして分析することで、売れる営業マンのどんなところがお客様に刺さっているのか、逆に売れない人はどこがダメなのかを、業績とロイヤルティの相関に落とし込みます。それらのナレッジを教育プログラムとして活用していきます。

井出業種でいうとどのような業種に多いですか?

今西氏to Bでいうと、プロダクトそのもので競争性が築けない、商品の差別化が難しい通信業界などです。to Cでは口コミによる誘客があり、かつ単価が高い業態です。例えばマンションとか不動産、ハイエンドの有料老人ホームなどからのオファーが今は多いですね。

井出顧客から受けた声が定量化されて、ハイパフォーマーの評価を他の営業マンにナレッジとして落としていけるのはいいですね。そういう意味では、採用にもNPSは使えるものですか?

今西氏いいふりをしていただいて(笑)。実は採用の領域でも大きな可能性を持っています。NPSは企業にとってのハイパフォーマー、ないしはその企業ブランドに対して愛着を持って働ける人の像を割り出せるんです。なので、その要件にフィットした人をマッチングさせることによって、採用のアンマッチを少なくしたり、採用の投下資金に対しての採用確率を上げていくということが可能になります。

予約を受け付ける業態への可能性、
サービス事業者向けNPSサービスとは?

予約を受け付ける業態への可能性、 サービス事業者向けNPSサービスとは?

井出NPSを導入する企業の業種や業態について、お話に出てきましたが、予約を受け付ける業態についてはどうですか?

今西氏予約を受け付ける様なサービス事業者向けのNPSサービスについては、可能性が広いなと思っています。例えば、同業種の平均NPSスコアに対して、自社のスコアがわかることで、差別化や改善のポイントを見つけることができます。
口コミを広げてくれるようなロイヤルカスタマーがどれぐらい増やせるか、そこを増やしていくという活動を、私たちが採用・営業・サービス改善というように多面的に支援できればと思います。

具体的に例を挙げると、予約履歴などと連動して何回も予約をしてきてくれる顧客がいるとします。いわゆるアンバサダーです。私たちのプラットフォームにもあるんですが、アンバサダーがSNSで体験を投稿してくれることで集客してくれる可能性があります。また、逆にNPSが高いのに予約回数が少ないお客様には、キャンペーンや新サービスの情報を提供するようにします。お金はあっても時間がなかったり、情報を知らないことで能動的なアクションをしないことがありえるからです。そういう層のお客様は、もともとベースの領域は高いので、クーポンでなくてもインフォメーションを流すだけで、予約や購買につながる可能性は高くなります。

NPS導入のカギは経営層。導入やアンケート回収のコツは?

NPS導入のカギは経営層。導入やアンケート回収のコツは?

井出実際にNPSを導入するとなると、日本やアメリカでの違いや導入のコツなどはありますか?

今西氏確かに民族性でスコアの分布は変わります。特に日本でいう10段階で普通の5点や6点はNPS上では潜在的な批判者として、スコアは低いですが、同一業界の平均統計データとしてみると、基準は変わりません。またロイヤルカスタマー層とクレーム層の人たちは明確に傾向が分かれるので、優先順位が高い改善をあぶりだすことができます。
アンケートの回答率や正確性を上げるためのカバレッジはある程度できているので、必要な回答数が集まらないという様なケースもほぼ無くなって来ています。
ネットで予約を受け付ける業態では、サンクスメールを配信するタイミングなどが最適ですよね。

導入で何よりも重要なことは実行するという経営層の強い意思表示です。
導入していただくときには約束的な温度感で、導入していただくんだったら本気でやりましょう、目標数はこれでもう決めましょう、この目標数は絶対各拠点の各店舗のマネジャーにコミットさせてくださいね、といった感じです。目標が達成できなかったらケツをたたくのはぜひ社長がやってください、ともお話ししているので、ケツをたたく用のベースメールも作成してます(笑)

株式会社Emotion Techへ社名を変更

企業の業績と強く相関し、経営指標ともなるNSPをクラウドで管理し、そのスコアを改善までを総合的にサポートするwizpra NPS「顧客体験をマネジメントするクラウドサービス」を販売。 豊富なデータやノウハウをもとにNPSの最適な活用方法をご提案し、収益向上に直結するビジネスソリューションを提供する。
株式会社Emotion Tech

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井出勝彦

一部上場企業の情報システム部門にて社会人スタート。その後、独立起業し企業経営、マーケティング支援ITベンダーにて業戦略策定・推進に携わった後、リザーブリンクへ参加。現在は、マーケティング活動全般を担当し、予約システムによる価値創出に従事。

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