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インドでは富裕層向け?1時間2000ルピーの卓球スクールに参加してみた!

前回記事の卓球事情編では、インドで卓球が楽しまれていることはわかり、時に一緒に楽しむこともできました。卓球は対人スポーツなので、一緒に楽しんでくれる人の存在にひとまず安心。

しかしながら、卓球は球技の中でも、最小のコート、最も軽いボールで行われる競技で、様々な環境要因がプレーに大きく影響します。多少なりとも卓球経験がある身としては、もう少し自分のベストに近いボールを打ちたい。やっぱり、自分の打った球が台上を勢いよく飛んでいくのは気持ちいいですから。

そんな欲求不満気味の卓球熱を満たすべく、今回はインドの卓球専用施設へ訪問してみます!

果たして目いっぱい疲れるくらい卓球を楽しむことができるのか…
施設への訪問方法、練習環境、卓球用具、レッスン料などについてもレポートしたいと思います!

思い切り卓球できる施設 in インドを探す

日本では、卓球スクールに通う、クラブチームに参加する、体育館の開放時間に出向く、などして卓球を楽しむことができますが、インドではどうなのか。特に、割と本気でやりたいと思っている人たちはどうしているのか。

屋外などでリクリエーションとして楽しんでいる人たちに「ちょっと混ぜて」と参加することはできても、それでは少し物足りないという人もいるでしょう。卓球経験者なら特に。

体育館の開放については語学学校の方に聞いてみたり、ネットで調べたりもしましたが、参加できそうなところを見つけられませんでした…。

そこで、狙いを卓球スクールに絞って探してみると…結構ありそうです。

現在地から5km以内で既に3件

現在地から5km以内で既に3件

早速、3つの施設にメールで伺いたい旨の連絡を入れてみます。
すると、翌日には2つの卓球スクールから返信が。メールはマメにチェックしてくれているみたいです。何度かやりとりののち、直近の週末に伺うことに。どんなところなのか…楽しみです!

ここは高級住宅街!? いざ卓球教室へ。

週末の朝、まずは「ping-pong table tennis academy」という卓球教室へ。ネットで調べた場所を地図にドロップして、友人が手配してくれたタクシーへ乗り込みます。

…が、インドのタクシードライバーはほぼ例外なく地図を信用しないようで、ドライバー自身がよく知らないところだと目的地にたどり着くまでが結構大変。今回も大分迷いましたが、通りすがりの人に何度か聞いたり、電話を借りてスクールの人に連絡をとったり、配送業者のオフィスで聞いたりしながらなんとか到着。まあこの連帯感、嫌いじゃないですけどね。到着した先は…

卓球スクールの外観は、お洒落な住宅。

卓球スクールの外観は、お洒落な住宅。

そこは高級住宅街の一角の様子。2メートルくらいの高さの門扉がある、なかなか立派な家です。卓球スクールの看板などはないですが、住所はここで合ってるようで。スマホは通話に使えるものを持ってないし、どうやって確認すべきか。

同行してくれた卓球男子・Tくんと一緒に周囲をうろついていると、卓球ユニフォームに身を包んだ人が中から出てきて、案内してくれました。メールした時間になってもこないから、見に来てくれたようです。結構時間にマメなんですね。その前に看板くらい出しといてくれよと言いたくなりますが、それは置いといて。どうやら卓球場はこの家の地下にあるようです。

練習環境はどうなのか…卓球教室内部へ潜入!

挨拶もそこそこに、門を通り抜けて右奥のドアへ。地下へつながるその先の階段に向かいます。階段を下りた先の練習場はというと…

暗い地下室への階段を抜けた先には...

暗い地下室への階段を抜けた先には…

予想外に明るい練習場が!

予想外に明るい練習場が!

想像していたよりきれいです…!上部の採光用とみられる窓から光は入っていませんが、卓球するには人工光の方が向いているので問題なし。もしかしたら後から塞いだのかも。

真新しさが残る卓球台はインドの卓球用具メーカー・STAG社製。台は全部で3台ありましたが、この日は生徒1人だけだったので、1台だけセットされていました。フットワーク練習の賜物か、床のすり減り具合が卓球場らしいですね!

空調は扇風機のみでしたが、拍子抜けしちゃうくらいにそつなくきれいでほぼ日本と変わりありません。まあ、扇風機の風が直接当たるのがちょっと気になりましたが…自身の温室育ちを認識させられる場面です。

大きく異なる点としては、下足のままやる、ということくらいでしょうか。この日来ていた生徒さんは、バスケットシューズのような靴を履いていました。屋内用シューズが当り前、で育った身としては若干ワイルドにも感じましたが、やってみるとそれほど大きな影響はありません。(腕前がそこまでの領域に達していないだけという説もありますが…)

使っている卓球用具も気になるところ。

案内してくれたのは卓球スクールの代表兼コーチ、Pritam Sharma さん。

何度か撮り直しを要求されました。

何度か撮り直しを要求されました。

写真うつりにこだわりがあるようで、ポーズもバッチリ。生徒とのレッスン中のようでしたが、いったん休憩にして話に付き合ってくれることに。

久々に見る本格的な卓球用具たちに興奮していたのもあり、早速Sharmaさんのラケットを見せてもらいました。

柔らかい打球感の64タイプ。他にも数種類あり

柔らかい打球感の64タイプ。他にも数種類あり

使用しているラバーは…TENERGY(テナジー)ですね。インドもさることながら世界中で販売されており、プロのトップ選手からアマチュアまで、ピカイチ評価の高い有名ラバー。価格の方もピカイチです。すんなり最上級のラバーが出てきて少々びっくりです。

このラバー、日本で販売されているものだと1枚が約7000~8000円。ラバーは消耗品なので、本格的にやるなら長くても3か月程度、プロなら毎日、練習時間毎のように張り替えることも。(プロの方はスポンサーや所属先から供給されていますが)

もうちょっと価格が下がると、私のような週末プレイヤーとしても嬉しいところなのですが、素晴らしいラバーをつくるためには膨大な開発コスト、安価ではない生産コストもかかっていると思うので、難しいところです。

インドでの値段を聞いてみると、5000ルピー程度(約7750円)とのこと。価格は日本とそれほど変わりはないようです。物価事情を照らし合わせると、輪をかけて高価に感じられるのではないでしょうか。

卓球は親しまれているものの、トッププレーヤーを目指すには経済的な余裕も必要になってくるのかもしれませんね…。

経済的な余裕を感じる腕元の時計と指輪。

経済的な余裕を感じる腕元の時計と指輪。

卓球スクールはセレブの習い事?なかなか高額なレッスン料も。

気になる指導料金についても聞いてみたところ、個人レッスンで1時間2,000ルピー(約3000円)とのこと。

…結構高い!

いや、日本の卓球教室に比べると、普通か個人レッスンであれば若干安いくらいだとは思います。

が、ここはインド。宿代が一泊300ルピー(相部屋、シングルだと500ルピー~)で簡単に見つかる物価事情。1ヶ月の平均月収が10,000~15,000ルピーとも言われており、インドの生活に慣れてきた身にはかなりラグジュアリーなレッスン料に感じてしまいます。

私にもう少し卓球の実力とヒンディー語の語学力があれば、卓球コーチとしてインドで生活できるという話もあるとかないとか…そんなことを妄想してしまいました。

 

この日は生徒一人とコーチのマンツーマンレッスン中。コーチがブロックして、生徒がワンコース、もしくは台の半分程度で小刻みなフットワーク、といった練習。基本的な練習のひとつですが、小さな足の動きをスムーズに行えるようになれば、予想外の大きな動きにも反応できるようになるので、実践を意識した練習といえるでしょう。

…などと経験者面して練習風景を見ていましたが、せっかく来たので練習に交ぜてもらいたい。指導料金を聞いてしまったので、

「お金かかるのかな…?」

と内心ビクビクしながら聞いてみると…一瞬コーチの表情が陰った気がしないでもないですが、割とすんなり「OK!」をいただけました。ラケットも貸してくれるとのことで、至れり尽くせりです。しかも良いラケットに良いラバーが張られており、語学学校の年季の入ったラケットに多少慣れたせいか、打球がじゃじゃ馬のように暴れて台に入ってくれません…。

がしかし、それすらも楽しい…!最近、時間差で来るようになった筋肉痛への恐れもなんのその、やっぱり思い切り打球できると体も良く動いて、ストレスも解消、気持ちいいですね!

同行してくれたT君、生徒さんとの練習風景

同行してくれたT君、生徒さんとの練習風景

その後コーチとも軽く打ってもらいましたが、さすがはコーチ、なかなかミスしない。でもなんか、打球のテンポが違う(ちょっと遅い)というか、ラリーをしていて違和感があったので、「これがインドの間合いなのか…」と勝手に想像していましたが、聞けば実はカットマン(卓球台から離れて相手の強打を回転をかけて返球するタイプ)とのこと。確かに、カットマンのブロック、打球は少しテンポが違うことが多い。テナジー(ハイスピード系ラバー)張っていたので、ドライブ攻撃主戦型と勘違いしていました。

よく見ると、少し台から下がっています。

よく見ると、少し台から下がっています。

しかしながらカット無しで、同行してくれたT君(元北海道チャンピオン)ほどの実力者をも相手するとは…インドの卓球レベル、侮れたものではありません。ここはひとつ腕試し、とコーチに試合を申し込んだところ、、、

「まだきみは生徒じゃないけど、2000ルピー払うならいいよ」

とのこと、、、さすがインドのビジネスマン、たくましいですね!(笑)

この日はSharmaさんの空き時間が1時間しかなかったので、これにてお開き。短時間でしたが、いい汗かけました!これなら経験者であっても満足のゆくまで卓球ができそうです。

参加するには。

コーチのSharmaさん、普段は多くの企業が集結しているsector15内のIT企業に勤めているそうで、空いた時間を使って卓球の指導をしているとのこと。決まった曜日に開催できるかわからないので、事前申し込み制、個人レッスンのみにしているそうです。

なので、卓球教室のメールアドレスかsharmaさんの電話番号まで連絡後、日程を調整する必要があるとのこと。なかなか一見には踏み込みにくいかもしれませんが、今回のように飛び込みであっても連絡すれば全く問題ないようです。

ping pong table tennis academy
住所:1049, Sector-15, Part-ⅡGurgaon, Haryana , India
電話番号:075330 08304
Email: pingpong.academy.in@gmail.com
利用時間:6:00~9:00、17:00~21:00 ※要確認

おまけ。インド卓球界独自のアイテム

今回訪問した教室で、日本と大きく異なる卓球用具などは見かけませんでした。試合に使用する卓球用具の規格は世界で統一されているので、当然と言えばそうなのかもしれません。

しかし、唯一ピン球を拾う道具がちょっと変わっていました。日本だと虫取り網みたいなもので転がっているピン球をすくい取るのが一般的ですが、ここインドではこんな球拾いアイテムを使うようです。

手動の球拾い機。スポッと入っていく感じが小気味よいです

手動の球拾い機。スポッと入っていく感じが小気味よい

一球一球穴に入れていき、一度入ったら反対側からしか取り出せない構造になっています。効率の話は置いといて、発想が面白いですね。時間は多少かかりますが、球拾いが楽しくなりそう?

最終話へ

今回の教室は、指導料金やコーチの予定に合わせて予約する利用方法をとってみても、プライベート感の強い卓球教室という印象。学習塾で言うと個別指導、社会人向けのスクールといった感じでしょうか。

満足ゆくまで卓球はできたものの、どこか閉じた雰囲気で、ハードルが高い感は否めません。もう少し気軽な雰囲気が欲しい…もう少し開いた感じの卓球教室、何人かが同時に練習しててお互いにプレーを確かめ合えるような、そんな場所はないか。

【卓球×インド】現地体験の最終話となる次の記事ではそんな期待も抱きつつ、連絡をとっているもう一つの卓球教室への訪問についてレポートしたいと思います!

予約ラボ 山Cによる【卓球×インド】現地体験レポート企画(全3回)
●その1『クリケットだけじゃない?インドの卓球事情を見聞きしてみた!
●その2『インドでは富裕層向け?1時間2000ルピーの卓球スクールに参加してみた!』(本記事)
●その3『インド代表選手も在籍!?卓球教室のオーナーと裸足で勝負してみた!

文・写真:山C
編集:星野陽介

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山C

ハウスメーカーの営業職を経た後、一級建築士事務所にて店舗、住宅、商業ビルなどの建築設計・インテリアデザインに携わる。2016年6月下旬より、海外の建築やその地域の生活模様を体感する旅中。

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