物流センターの荷下ろしや、駐車場の待機時間を予約で緩和【週刊 予約マガジン】

ちょっと気になる巷の「予約」ニュースをピックアップ。予約ラボ研究員おぎ野が、独断と偏見でお届けします!

荷待ち時間等の記録を義務付けに

2017年7月1日に施行された「貨物自動車運送事業輸送安全規則の一部を改正する省令」により、トラックドライバー荷待ち時間等の記録を義務付けられました。
背景に、トラックドライバーの長時間労働の要因の一つである、荷下ろしの待ち時間等の実態を把握し、改善するための判断材料にすることがあります。

この省令を受け、各社様々な取り組みを行っている中、トラックの荷下ろし待ち時間に関する予約の記事をピックアップ。

荷下ろし待ち時間、予約で3分の1に 物流のランテック

株式会社ランテックHPより

株式会社ランテックHPより

低温物流で九州大手のランテック(福岡市)は7月にも、物流センターでの荷下ろし・荷積みの予約システムを導入する。センターでの待ち時間を最大で3分の1程度に減らし、社会問題化しているトラックの運転手不足に対応する。

(中略)

ランテック側の倉庫内作業の軽減にもつなげる。大量の荷が届く時間帯を把握することで、作業人員のシフトを柔軟に組み替えて適正化。将来的には必要人員数の削減を視野に入れる。

日本経済新聞 電子版 より引用

荷下ろしの集中を平準化することで、待ち時間の解消、荷下ろしの作業員の作業効率化、倉庫の稼働率向上を目的に、予約システムを導入する企業が増えています。

また以前、船のコンテナの積み下ろしを行う方に、同様の課題があると伺ったことがあります。
現時点では荷物を載せる側、下ろす側と別々の運用となっていますが、ドライバーの長期労働視点で考えると、今後は積み込み、移動・休憩時間、荷下ろしのトータルの動きがどう変化するのか期待したいです。

日冷倉が入出庫トラックの「受付票」導入を提案

 一般社団法人 日本冷蔵倉庫協会HPより

一般社団法人 日本冷蔵倉庫協会HPより

日本冷蔵倉庫協会(大谷邦夫会長)では、冷蔵倉庫でのトラックの待機時間問題の早期解決に向け、入出庫トラックの「受付票」の導入を提案する。トラックを「並ばせない」受付運用のモデルを提示。「受付票」を活用し、ドライバーの健康状態を確認することで、改正食品衛生法で求められる「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理」への対応も視野に入れる。

(中略)

それぞれの運用に合わせて「予約バース」「優先バース」「小口バース」「専用バース」の設置や弾力的な運用を提案。例えば、「小口専用バース」を設け、小口のトラックを優先することによってトータルの待機時間を大幅に削減できる。

(中略)

また、「トラック予約システム」について、ITを活用したシステムの推奨機能を提示。「予約システムは冷蔵倉庫の業務効率化に効果があるが、ITの導入は絶対条件ではない」(馬場研介業務部長)との考えから、電話やファックスを利用して予約の仕組みを導入する「アナログな運用」のマニュアルも示した。

カーゴニュース より引用

こちらは予約システム導入前にまずはアナログ運用を軸にして、トラックの待機時間、倉庫要因の残業時間削減、稼働率向上などへの取り組み関する記事です。IT導入ありきではなく、まずは現場で「今すぐに取り込めること」から始めています。

国土交通省では他にも「予約」で社会実験を行っているので、今後もその動向が気になるところです。その一例がこちら。

観光渋滞の緩和に向けた社会実験の実施について~国営ひたち海浜公園において駐車場の事前予約を試行します~

国土交通省HPより

国土交通省HPより

各種イベント開催時に観光渋滞が発生している国営ひたち海浜公園において、周辺駐車場の事前予約を試行し、渋滞緩和の可能性を検証する社会実験を行います。

国土交通省 より引用

上記取り組みに関して、以下のように報告が出ています。

駐車場予約システムを活用した観光地における渋滞対策について

本試行では,事前予約駐車場の規模がやや小さく,交通混雑の解消までは至ってはいないが,事前予約駐車場を利用した人に対しては,「入庫時間の分散」や「利用経路の分散」が図れた.また,予約駐車場利用者の満足度や利用意向も高く,今後も駐車場予約システムを活用した観光渋滞対策の継続した実施により,一定の効果発現が期待される.

常陸河川国道事務所 計画課  より引用

渋滞緩和には至らなかったものの、リソースの分散、顧客満足度の向上に対する効果が認められていることがわかります。
また予約利用しなかった人も利用意向を示しているとの情報もあり、利用者にとっても期待されているようです。

一方で予約率100%により予約できない人が発生したり、事前予約率は高かったが当日利用率が低かったりなどの課題もあり、今後もインフラ・システム・運用での試行錯誤が必要だと考えます。

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