会員制予約システムのメリットや向いている業種、無料を含むネット予約システム3選を解説

24時間いつでも予約受付可能なネット予約システムの中には、会員限定のものもあります。

予約システムを会員制にすることで、顧客の囲い込みができる、会員のみ利用できる、特別感のある対応ができるなどのメリットがある一方で、利用者側に会員登録という“ひと手間”が発生するといったデメリットもあります。

この記事では、会員制予約システムの導入を検討している人のために、会員制予約システムのメリットやデメリット、向いているシーンや業種に加えて、会員制予約受付機能を提供している無料をふくめた予約システムを紹介します。商品の予約、サービスの予約など、予約対象や目的に応じた予約システム選びにぜひ役立ててください。

会員制予約のメリットや向いているシーン

予約の方式には、事前に登録をした会員限定で予約ができる「会員制予約」と、会員登録なしで誰でも予約ができる「ゲスト予約」があります。会員制予約にはゲスト予約にはないメリットがあり、予約対象によっては会員制予約の方が向いている場合もあります。会員制予約システムのメリットを、どんなシーンや業種に向いているかもふまえて解説します。

限定的な範囲での予約ができる

商品やサービスなどを特定のグループへ提供するケースや、社内などの限定的な範囲で会員制予約システムを導入すると、予約業務を効率化できるメリットがあります。

たとえば社内会議室などの施設予約、スポーツチームの団員、学習塾の生徒、趣味の教室の参加者、習い事の生徒の予約などです。限定的な範囲では、グループや団体のメンバーの個人情報や、セミナーや会議の内容など、第三者には知られたくない情報を取り扱う機会も多いでしょう。予約ページをあらかじめ会員制にしておくことで、第三者がむやみに情報へ接触してしまうようなことも防げます。

情報入力の手間が省ける

会員制予約では、予約サイトや予約ページにIDやパスワードの仕組みを導入して、ログイン制となっていることが多いです。IDやパスワードには、氏名や住所、電話番号、メールアドレスなどの顧客情報が紐づけされています。会員制にすれば、予約のたびに個人情報の入力や確認をする必要がありません。ログイン後、個人情報が自動的に反映され予約できるシステムも多いため、予約する側にも便利です。リピーターの多い商品やサービスの予約にも向いています。

特別感が得られる

「会員限定商品」「会員限定メニュー」など、予約対象の商品購入権やサービス利用に会員限定であるという条件を設定することで、特別感が出せます。エステやネイルサロン、美容室、セミナー、ヨガスタジオ、ゴルフクラブやラウンジなどのプレミアム感を出したいケースにおいても、会員制予約システムは有効です。

顧客の囲い込みができる

顧客に会員として登録してもらうことで、予約を受け付けている側は新たな顧客情報を得られます。取得した顧客情報は、今後の販促活動や顧客分析にも活用できるので、大きなメリットのひとつとなります。

たとえば顧客の属性ごとに曜日や時間別の予約傾向・予約率などのデータを保存できれば、予約を分散させるための特別なイベントやキャンペーンを開くといった対応もできます。指名制のある店舗や事業所なら、担当者ごとの顧客管理を行うことも可能です。

会員制予約のデメリットと対策方法

会員制予約は、ゲスト予約に比べるとデメリットもあります。会員制予約のデメリットと対策方法を解説します。

情報登録をしなければならないというハードルが利用者側に生じる

会員制予約にする場合、まずは会員登録のために顧客情報の提供を受けなければいけません。その際、情報入力に時間がかかるのが面倒、個人情報を知らせることに抵抗がある、という顧客が離脱してしまう可能性があります。

そこで、会員制予約とゲスト予約が併用できる予約システムを導入するといった対策が有効です。顧客情報の入力に抵抗のある顧客も、ゲスト予約にすることで予約機会の損失を防げます。リピート向けに会員制登録、1回のみまたはお試しの場合はゲスト予約、と顧客に選択肢が与えられるのもメリットです。

会員情報の登録業務が発生する

会員制予約を導入すると、サービス提供側においては予約業務に加えて顧客管理や会員情報の取り扱い、登録などの業務が発生します。

しかし、これらの業務をほぼ一括で対応できる、会員制予約機能の付いた予約システムを導入することで、予約業務と会員情報に関する業務を一元化できます。会員がログインIDやパスワードを忘れてしまい、予約サイトやページが利用できなくなったときにも、予約システムならばその場で簡単な操作で再発行できる機能などが搭載されています。予約の申込、変更やキャンセルなどの処理や、それに伴う情報変更なども、より効率化できるといったメリットがあります。

高いセキュリティが求められる

会員情報やプライバシー性の高い予約ページや予約サイトを取り扱う場合、不正アクセスなどで大切な情報が流出するリスクがあります。紙面で顧客情報を取り扱う場合にも、紛失や流出などのリスクは同様です。

高いセキュリティを取り入れている会員制予約機能のある予約システムなら、そういった面でも安心・安全に会員制予約対応ができます。また外部への対策だけでなく、店長とスタッフなど予約を受け付ける側の内部においても、操作や情報閲覧の権限を変えることが可能です。

会員制予約機能が使える予約システム3選

オンラインで予約ができる予約システムは豊富にリリースされています。会員制予約機能の付いている予約システムを選べば、業務をスムーズかつ安全にすすめられるでしょう。会員制予約機能が使える予約システムを3つ紹介します。

ChoiceRESERVE（チョイスリザーブ）

完全会員制予約、会員制予約とゲスト予約の併用、ゲスト予約のみと、予約の対象、店舗や事業の経営方針に合わせてさまざまなタイプの会員制予約が選べるクラウド型予約システムです。リピーターなら会員登録をすることで個人情報入力の手間が省ける、新規なら会員登録なしで予約できるので利用するハードルが下がるなど、ターゲットに合わせた会員制予約の方法を自在に構築できるのがメリットです。また会員の種別やゲスト等、属性に合わせて予約メニューのだしわけをすることも可能です。

社外への予約サービス提供や、社内の運用などさまざまなケースでの導入実績が豊富です。

サービス公式サイト：https://yoyaku-package.com/

RESERVA予約（レゼルバ予約）

無料プランで利用できる予約システムがある「レゼルバ」では、ゲスト登録のほか、会員制予約のみを受け付ける独自会員機能も使用できます。エンタープライズプランを契約すると、会員制店舗のホームページ画面に予約サイトの表示も可能です。

決済サービスであるレゼルバペイメントを導入すれば、会員ページで料金の決済もできます。会員限定クーポンの発行や限定情報配信などの機能も豊富。会員制飲食店や社内の施設予約システムなどにも利用できます。Zoomと連携しているため、オンライン授業やWebレッスンを展開している学習塾やヨガスクールなどの会員制予約にも使いやすい予約システムです。

サービス公式サイト：https://reserva.be/

SELECTTYPE（セレクトタイプ）

予約システム付ホームページ作成サービスです。店舗や教室のホームページ自体も一緒に作成したい、というときに向いています。豊富なテンプレートから、教室予約タイプ、宿泊施設タイプなど業種や予約対象に合ったものを選ぶだけで、簡単にホームページ作成ができます。

ホームページに会員限定・メンバー限定などの設定を付与した予約フォーム機能も付けられます。予約フォーム機能はユーザーが認証を済ませるまで予約カレンダーの閲覧ができません。顧客リストであるメンバーシステムと組み合わせると、お客さまごとに個別ログイン情報を付帯できるので、よりセキュリティを高められます。

サービス公式サイト：https://select-type.com/

まとめ：予約対象やシーンに合った会員制予約の活用を

会員制予約システムのメリットや向いているシーンとともに、デメリットと対策方法、会員制予約機能が利用できるクラウド型予約システムなどを紹介しました。会員制予約を取り入れると、クローズドな環境で情報のやりとりができる、特別感が出せる、顧客の囲い込みができるなど多くのメリットがあります。

会員登録へのハードルが高い、顧客情報管理のセキュリティ整備が必要といったデメリットも、予約システムを導入することで対策ができます。ぜひ予約対象やシーンに合った予約システムを導入して、会員制予約を活用してみましょう。