リアル店舗に求めるものは？実店舗利用の理由やジャンルはコロナ前から変化したか
調査
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衣料品や化粧品などはもちろん、生鮮食品やランチなど、あらゆるものが家にいながらECやアプリで手に入る昨今。実店舗も、昔ながらの良さを残すところもあれば、時代とともに変わりゆくものもあります。とくにコロナ禍以降は人々の行動が変化し、宅配や接触を避けた販売方法が拡大するなど、店舗の在り方は大きく変化しています。
こうした時代の中で、消費者が買い物するときに実店舗に求めるものはなんでしょうか。 今回は「リアル店舗に求めるものは何か」「リアル店舗の強みとは何か」を顧客視点で知るため、独自調査をおこないました。
コロナ禍以前に実施した同様の調査より、消費者意識の変化はあったかについても注目しつつ、調査結果をご報告します。
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EC時代に顧客が実店舗に求めることは？実店舗の利用目的は「実際に試したい」「配送不要」「商品にこだわりを追加したい」
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目次
「リアル店舗に求めるもの」アンケートの調査概要
ECサイトとリアル店舗の違いを比較するため、事前の調査で「店舗とオンラインショップ（EC）両方を利用している」と回答した人へ調査を実施しました。
【調査企画】予約ラボ
【調査対象】「店舗とオンラインショップ（EC）両方を利用している」と回答した全国の20代〜60代男⼥
【調査期間】2023/01/27 〜2023/01/30
【調査⽅法】インターネットリサーチ
【サンプル数】有効回収数560⼈
主に店舗を利用する商品ジャンルは「食品・生鮮食品」「スイーツ・嗜好品」
まず、実店舗が強いジャンルについてみてみましょう。
本調査において、「主にネットショップ（EC）より実店舗を利用するジャンル」についての設問では「弁当や惣菜といった食料品」が73.4％、「肉や魚、野菜といった生鮮食品」が70.9％となりました。続いて「スイーツ」が63％、「酒・たばこ・コーヒーなどの嗜好品」が55.9％。いずれも飲食するものについては実店舗での購入割合が高く、前回調査から大きな変化は見られませんでした。
賞味期限などがない物品についても大きな変化はないものの、全体的に実店舗の利用率が微減している傾向が見られます。
ECではなく主に店舗を利用する理由は「オンラインに不向き」「実物を確認したい」
次に、実店舗を利用する理由についてみてみましょう。
「ネットショップ（EC）ではなく主に店舗を利用する理由」についての設問では「飲食品などオンラインを利用するには不向き」という理由が62.7％と最多でした。次いで「商品のサイズやカラーを実際に確かめてから購入したい」という意見が54.5％、「店舗に直接出向いたほうが早い」が24.1％、「店舗にしかない限定商品がある」が23.4％となっています。
2割以下でも「（新商品や情報を見つけるため）店舗に行くことが目的」「商品について相談したい」「商品にこだわりや要望を追加したい」といった意見は15％以上と比較的多く、実店舗ならではのサービスや体験価値を求めて訪れる人も一定数いるようです。
また「その他」の意見で「地産地消は大事だから」といった回答もあり、地域活性化のためにあえて実店舗を利用する意向もあると考えられます。
主にECを利用する理由は「店舗より安い」「好きな時間に利用できる」
反対に、実店舗よりネットショップ（EC）を利用したい理由は、どういったことが考えられるでしょうか。
「店舗ではなく主にECを利用する理由」についての設問で最多の回答となったのは「金額、値段が店舗より安い」で52.7％でした。続いて「24時間好きな時間に利用できる」が49.5％、「店舗に行くのが面倒、時間がない」が47.1％、「持ち帰らなくてよい」が43.9％という結果になっていました。
費用面のほかは、時間や範囲など自分が行動しなければならない負担を軽減したいという意見が目立っているように思われます。 その他には「実店舗においてその商品を売っている場所が分からない」「必要なものを探し回らなくてよい」という意見もありました。
今後も店舗を利用したいと思うジャンル「生鮮食品・食料品」「スイーツ」
また「今後も店舗を利用したい」「今後は店舗を利用したい」という商品ジャンルをランキング化するとどうでしょうか。
「今後、主に店舗を利用したいと思う商品ジャンルについて」の設問では「生鮮食品（肉・魚・野菜など）」が73.4％で1位。2位が「食料品（弁当・惣菜など）」69.5％、3位が「スイーツ」56.1％、4位が「酒・たばこ・コーヒーなどの嗜好品」41.6％と続きました。
生鮮食品は、最初の設問「主にネットショップ（EC）より実店舗を利用するジャンル」とほぼ同じ値であるのに比べ、2位以降では現状に比べ低い値となっています。
上位では、とくに「嗜好品」について14％以上と大きな開きがあり、現時点ではリアル店舗で購入しているものの、ゆくゆくは実店舗での購入はなくなるのではないかと考える人が一定数いるとも捉えられます。
全体的に生鮮食品を除いては、「今後の実店舗利用意向は現状より低くなる」と想定している人が多いといっても過言ではないかもしれません。
主にネットショップ（EC）を利用したいと思うジャンル
反対に「今後、主にネットショップ（EC）を利用したい」という商品ジャンルについてはどうでしょうか。
最多は家電で36.4％、次に映像や音楽、書籍などのデジタルメディアが31.6％となっていました。
家電は、とくに大型家電やデジタル家電の場合、「実物を確かめたい」「店舗スタッフに相談したい、説明を受けたい」という理由のほか、搬入設置のサービス、家電量販店独自の長期保証サービスがあるなどの理由で、実店舗を利用する人も多いと思われます。
しかし、ドライヤーやアイロンなどの小型家電であれば、店舗スタッフへの相談や保証の充実などが不要と考える人も多いため、手軽なECを利用して購入する人も多くなっているのではないかと考えられます。
自動車などの乗り物、宝飾品、めがねといった用品などは低い傾向です。食料品や生鮮食品は今後も実店舗を使うという意見が多かったものの、それでも1割前後のニーズがありました。
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まとめ
今回の調査では、コロナ禍以前と比べて、顧客のリアル店舗利用傾向に、目立って大きな変化は見られませんでした。
しかし、前回調査と比較したところ、生鮮食品を除くといずれの商品ジャンルも実店舗利用の割合や「実店舗でなければならない」という意向を持つ人の割合は、データ上少しずつ減ってきているようです。
リアル店舗では実物をその場で確認して購入し、その場で持ち帰れるというのが利点です。やはり前回と同様、購入するまでの時間はリアル店舗を利用する理由として大きい割合を占めています。「商品を実際に確かめてから購入したい」「店舗に直接出向いたほうが早い」という理由でリアル店舗を利用する人に向け、より顧客のニーズに応えられるようディスプレイや案内板などを工夫することも重要かもしれません。
また「実店舗よりネットショップ（EC）を利用したい理由」では、「実店舗においてその商品を売っている場所が分からない」「必要なものを探し回らなくてよい」という少数意見があったことから考えても、店舗の動線や分かりやすい商品配置は重要なポイントといえるでしょう。
このようなニーズには、アプリやWebで商品を事前注文して、店舗で受け取るモバイルオーダーという解決方法もあります。 生鮮食品やお弁当などの食品はリアル店舗での購入率が圧倒的に高いものの、宅配や事前注文での店舗受取といったサービス提供も増えてきています。リアル店舗においても、ECの利点を取り入れた新たな販売方法やサービス形態が求められているのかもしれません。
調査結果の詳細データをご希望される場合は、下記よりダウンロードしてください。
リアル店舗に求めるもの調査掲載内容
調査概要
【調査企画】予約ラボ
【調査対象】「店舗とオンラインショップ（EC）両方を利用している」と回答した全国の20代〜60代男⼥
【調査期間】2023/01/27 〜2023/01/30
【調査⽅法】インターネットリサーチ
【サンプル数】有効回収数560⼈
調査項目一覧
- Q1.主にネットショップ（EC）より店舗を利用する商品のジャンルについて
- Q2.ネットショップ（EC）ではなく、主に店舗を利用する理由について
- Q3.店舗ではなく、主にネットショップ（EC）を利用する理由について
- Q4.今後、主に店舗を利用したいを思う商品ジャンルについて
- Q5.今後、主にネットショップ（EC）を利用したいと思う商品ジャンルについて