顔認証技術を用いた「予約・来店・リピート」の顧客体験向上を検証

予約ラボでは、予約を起点とした顧客体験・サービスの向上の検証や実験を、様々な企業と共同で行っています。
研究・検証の形態もワークショップ、顧客インタビュー、勉強会、各ITソリューションを組み合わせたデモ環境の作成など様々です。
今回は、クラウドインテグレーターとしてITソリューションの導入や開発に強い株式会社テラスカイ様(以降、TS社)と、QRコードの生みの親である株式会社デンソーウェーブ様(以降、DW社)とともに、共同研究とセミナーを実施。百貨店、ホームセンター、小売店における顧客体験向上ためのストーリー設計から、既存ソリューション・SaaS(Software as a Service)を組み合わせたデモ機を作成し、大阪・名古屋・福岡を回って、そのストーリーを寸劇形式でご紹介しました。

ワークショップから企画の方向性を見定める

今回は、TS社西日本ソリューション事業部部長である庄司様より「顔認証技術を使って、何かやろう!」とお声がけをいただきましたので、デモ機を作成する前に、顔認証技術の活用可能性についての企画とストーリー設計のたたきになる部分を予約ラボで行いました。

予約ラボで実施したワークショップ風景

手法としては、業種、サービス、受付・運用方法、実現に必要な環境、ターゲットとする顧客層などについて、個別のディスカッションに加え、テーマに関心の高い10名を集めてワークショップを行い、アイディアを出し合いました。ワークショップのファシリテーションでは、ギルドワークス株式会社の川瀬様と佐々木様にご協力をいただきました。

予約の課題=個人認証で広がるサービスの可能性

ワークショップで出てきた問題点とアイディア

予約×顔認証の普及具合でいうと、国内では人気アーティストの予約~入場の個人認証や、空港の入国審査などでの活用が始まっていますが、カウンセリング、スクール、レッスン、飲食、宿泊などではまだまだ人的に個人認証をしているケースが多いです。

そんな中ワークショップでは以下のポイントで話が進んでいきました。

  • 技術的にどこまで実現可能なのか(質・コスト・導入に必要な期間)
  • サービスの現場の課題と、利用者の利便性でマッチするポイントはあるのか
  • 技術を使うにあたって、ITを見せるのか、見せないのか

具体的な意見も多く出てきました。

  • 顔認証は、iPhoneで使う以外、あまり使ったことがないので、なかなか想像が難しい。体験してみないとその利便性が分からない。
  • 勝手に撮影されていたら気持ち悪い。利用者側が、事前に理解した得た上で、あるいは同意のある利用者専用として進めていくのがよいのではないか。
  • 顔情報の登録にハードルが高そう。登録タイミングとしては、予約後のメールとウェブ上で行うか、リアル店舗の会計時に、店員がメリットを提示した上でその場で撮影するのがよいのではないか?
  • スクールやレッスンであれば会員証として顔情報があるケースもあり、新たに取得する上でも不自然ではなさそう。チェックイン、チェックアウトの実績データの取得に使えそう。
  • 既存の認証方法である、アプリやポイントカードの問題は、次使うか分からない店舗やサービスのものをインストールしたり登録したりしない。いざ使うときは削除していたり、携帯しておらず、逆にがっかりする。
  • 次回来店時の体験向上を考えるならば、メルマガ登録やアプリのインストールではなく、初回来店時かつある程度その店舗や店員に対する信頼感が高まっている会計時に、1秒でレジにあるiPadで撮影するのではあれば、やるかもしれない。

店舗会計時、会員登録ではなく顔登録を促す体験へ

最終的な今回の研究のスコープとしては、百貨店・ホームセンター・アパレルなどの小売店を想定することにしました。

理由としては、以下をご覧ください。

  • サービスやブランドへのある程度の信頼が醸成されたタイミングで、顔情報登録とそのメリットを店員から直接伝えることができる。
  • 次回特典などがありメリットが十分に理解できれば、アプリやポイントカードの登録に必要な手間が不要な、顔登録方式は有用ではないか。
  • 忘れたころに同じ店舗や系列店に入店した際に、恩恵が受けられる。
  • 店舗側のオペレーションも、既存のアプリや会員登録のタイミングで顔登録という選択肢が追加されるのみなので、導入への負荷が低いのではないか。

予約・来店・購入という顧客接点を活かすには?

予約ラボの調査では、来店を経て成約(購入)に至る割合は7割程度です。うまく導線設計を行えば、半数以上は製品購入やサービスに対して契約の意志を持った状態で、予約~来店していることが伺えます。さらに、来店までに顧客の個性やニーズに応じたアクション・準備などをチューニングすることで、成約率をさらに高められる可能性があります。

そのためには、まず今回のワークショップで行ったように、技術やデジタルの話に偏りすぎず、顧客体験や店舗オペレーションからのアプローチも織り交ぜて検討した上で、ITの役割を定義していくことが重要だと考えています。

次の投稿では、このワークショップを基に、TS社、DW社と共同で作成したストーリーとデモ機の概要を解説いたします。

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予約ラボ編集部

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