サービスEC市場について小澤氏(ヤフー株式会社 執行役員 ショッピングカンパニー長)が語ったこと【前編】
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「サービスEC」と、いう言葉を知っていますか?
一般的な「EC」がネットを介した「モノ(小売)」を主とする取引に対して、「サービス」の取引を「サービスEC」と呼びます。
簡単に言うと、マッサージ・飲食店・レッスンを始め、あらゆるサービスを受けるための「予約」である、とも言えますね。
この「サービスEC」、以前からある言葉ですが、近年「●●のネット予約」がメジャーになるにつれ、注目を集めるようになってきました。
そして先日、で小澤氏(ヤフー株式会社 執行役員 ショッピングカンパニー長)が「サービスEC」市場の現状と未来について、語っていらっしゃったので、少しご紹介いたします。
今回、小澤氏がサービスECについて語ったのは、7/14・15に開催された「Softbank World 2014」での講演、「ECの10の未来予測とYahoo! JAPANの戦略」内の一つです。
EC市場の現状と未来
サービスECについて、ご紹介する前にまずは、同講演内であったEC市場とは、というったものなのでしょうか?
小澤氏は、
EC市場は、現在9.5~10兆円、5年後の2018年には約2倍の20兆円といわれています。
現在日本ではインターネットを経由した取引はおよそ3パーセントで、「小売」「サービスの」EC化率は最終的には20%までいくだろうと、予想しています。
つまり、「小売」「サービス」のEC市場は将来的に60兆円のマーケットとなり、これから新たに50兆円のマーケットが創出されることになります。
と、分析されていました。
サービスECの現状と未来
前述の通り、小澤氏はすでに「EC」市場の中に「サービス」を入れています。
そのため、EC化率を計算する上で、そのマーケットの母数を「小売」+「サービス」=300兆円としています。
ここで小澤氏は、
(「モノ(小売)」のEC化率が3パーセントにくらべ、)サービス業のEC化率が高いカテゴリーがある。
と、語ります。
それは、
旅行業界で、推測ではそのEC化率は29パーセント、特に宿泊で、その値は3・4年で40~50パーセントまで成長すると見込まれる。
とのこと。
そんな小澤氏が「今、もっともアツい」と豪語するのは飲食業界。
宿泊予約が希望する「日時」「場所」から選び、ネット予約ができるのが当たり前ですよね。
それに対し、飲食店の現状は「ぐるナビ」「食べログ」などで店舗を見つけてから、電話で希望の日に予約できるかを、確認できるのが現状。
ネットでできる「あたりまえ」の事が出来ていない、当たり前のことは必ず「実現」します!
と、語った上で、
数年来で(飲食店予約)の20パーセントから30パーセントがインターネット予約になるだろう
と、予想されています。
そして小澤氏は、サービスECが当てはまる「サービス」として、旅行・飲食店・マッサージ・車検・ゴルフ場・内装工事など、様々な事例を挙げられていますが、これはあらゆる業界に当てはまります。
【後編】では、これらのサービスECの需要について、ご紹介いたします。お楽しみに!
「ログミー」に小澤氏の講演が公開されています。
ご興味のある方は、ぜひご覧くださいませ。