新規顧客の獲得数をグラフで見える化 顧客データから集客の実態を把握しよう
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毎月の新規顧客数って把握してますか?
「今月は売上伸びたね~」「でも新規のお客様は少なかったような気がしますね」「広告の出稿料はいつもどおりなんだけどなぁ」売上や経費の状況、来客数は把握していても、意外と数値で把握していないのが新規顧客の獲得数。
新規のお客様を獲得するには、既存のお客様の5倍のコストがかかるという「1:5の法則」。新規顧客は獲得コストが高いにもかかわらず利益率が低いので、新規顧客の獲得以上に、既存顧客の維持が重要であるという考え方です。とはいえ、企業が事業拡大していくには、将来的な利益をもたらす新規顧客の獲得も重要な要素であるため、既存顧客の維持と両方のバランスを上手く取ることが大切です。
顧客が増えれば、予約は増えます。新規加入と退会による減少を考慮し「顧客数を純増させていく」ことが予約(≒売上)を増やすポイントとなります。その指標のひとつとなる新規顧客の獲得数を、顧客データから把握してみましょう。
エクセルを使って月間の新規顧客の増加数を出そう
手元にあるexcelの顧客リストを使って、新規顧客の獲得数を計算してみましょう。難しい計算式は必要ありません。エクセルの機能をちょっこと使えば数クリックで増加数が算出できます。ここではMicrosoft Excel2010を使って説明していきます。
用意するもの
顧客登録日が含まれた顧客リスト(エクセルデータ)
これだけです!
①エクセルの顧客リストを登録日順に並び替える
excelの顧客リスト上で対象シートを全選択します。[データ]メニューから[フィルター]をクリック。
項目ごとにフィルター抽出ができる[▼]が表示されます。
「顧客登録日」の[▼]をクリックします。ポップアップにある「昇順」をクリックし、表示する1ヶ月分の日付にチェックを入れます。
②日ごとに新規登録した人数を数える
同じ日に登録した人数は、クリックだけで件数がカウントできます。エクセルの機能で簡単にできるので計算は必要ありません。
「顧客登録日」の列を選択した状態で、[データ]メニューから[小計]を選択します。
「集計の方法」の”データ個数”を選びます。
日ごとに新規登録された顧客数が表示できました。
左側に表示されるグループ表示から[2]をクリックすると、登録件数だけを表示できます。1ヶ月の新規登録数も「総合計」でわかりますね。
退会も考慮した、顧客「純増」数をカウントしよう
退会した顧客は、データが削除されてしまうため、実数の把握はできないと思っていませんか?
定期的な計測を続けると退会数も把握でき、実際の会員数の変化が見えます。方法はとてもシンプル。毎月1日や末日など「毎月1回 決めた日付」に顧客一覧のデータをエクセルで保存するだけです。
毎月同じ条件で取得したエクセルデータを使って新規顧客の獲得数と退会数が計算できます。顧客の増減をグラフ表示してみましょう。
用意するもの
以下の条件で顧客リストを保存したエクセルデータ
(1) 2月1日時点の顧客数(例:100人)
(2) 3月1日時点の顧客数(例:110人)
(3) 2月に新規登録した顧客数(例:15人)
ここでは例として、毎月1日に顧客数を記録した2月と3月のデータから計算してみます。
①2月の顧客増加数を求める
(2)-(1)=2月の増加人数 …>(4)とします
例:110-100= 10人
②2月の退会者数を求める
(3)-(4)=2月の退会数 …>(5)とします
例:15-10= 5人
③2月の増減(純増)数を計算する
(5)-(4)=2月の増減会員数
例:10-5= 5人
★2月の純増会員数は 5人 でした。
エクセルで増減数をグラフ表示してみよう
複数月のデータが取得できたら、会員数と純増(増減)数をExcelでグラフにします。変化の推移を見やすく表示してみましょう。
用意するもの
・毎月の顧客数と純増数を集計したリスト(エクセルデータ)
①グラフにする項目を選択する
グラフにする項目を選択します。セルが離れている場合は、ctrlキーを押しながら選択すると複数選択できます。
②棒グラフにします
[挿入]メニューからグラフの[縦棒]を選択します。
棒グラフになりました。
純増の推移を見やすくしたいので、「増減数」を折れ線グラフにします。
「増減数」の棒グラフの上で右クリックし、「系列グラフの種類の変更」を選択します。
「グラフの種類の変更」ダイアログで「折れ線」を選択します。
棒グラフと折れ線になりました!推移が把握しやすくなりましたね。
顧客数から読み取る 打つべき方法
顧客数の変動がエクセルのグラフにすることで把握しやくすなりましたね。
伸び率が見えることにで、思ったより新規顧客の伸びが少ない、退会率が予想を上回る、など状況が見え、その背景にあるさまざまな要因を考えられるようになります。
新規獲得と”退会させない”顧客フォローで、会員数を純粋に増加させ売上を上げる。実態を知ったうえで経営戦略の施策を練ることができます。より的確な手段で対策していくには実際のデータで現状を把握し、施策を打ち、その効果の結果を把握することでより効果の高い施策の近道になりますね。