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スマートな予約体験を提供したい!予約ラボが予約管理でした3つの失敗と解決策

知る・学ぶ

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2018.08.29 2020.06.10
内山 美由紀

株式会社リザーブリンク マーケティング担当。予約システムの評価と検証業務も兼務し、予約を「使う人」と「創る人」の橋渡しをしている。プライベートでは子供たちのスポーツ活動の応援が一番の楽しみ。

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予約の今とこれからを学び・発信することで、サービスの経営と現場に価値を提供することを目指している予約ラボ。参加者のみなさまが、日々の予約管理の中で抱える悩みや、自分では気づきにくい課題も、話をしてみることで顕在化させ、課題解決のヒントを共有したいという思いのなか「予約の勉強会」というワークショップスタイルのイベントを開催しています。

そんな予約ラボが「予約の勉強会」を自ら予約管理してみたら、こんな失敗をしてしまった、、という社内共有がありました。実体験における失敗談にこそ、予約管理されている皆様にお役に立てる情報だと思い、「予約の勉強会」の企画・立案、当日のファシリテーターを務める星野所長(写真左)と会場手配から集客・受付管理、当日のおもてなし担当の荻野研究員(写真右)に取材を敢行してきました。

予約フォームの工夫と事前準備

― これまで培った予約のノウハウをベースにイベントの運営をしていると聞いたのですが、予約管理のどんなポイントに気を配っていますか?

星野予約ラボのイベントは、「勉強会」と銘打った参加型の座談会・サロンのような集まりなので、来場者には積極的に会話に参加してもらいたいです。だから、告知ページでは当日の流れを紹介しつつ、参加者同士の会話が主軸であることを伝えています。予約前に正しい情報を知ってもらうために前回のイベント報告など実際の様子も案内しています。

開催の背景がちゃんと伝わっていないと、期待との間にギャップが生まれてしまって、せっかく予約して参加したのに「思ったのと違う」という残念なことになってしまいます。
参加者の抱くイメージが勉強会の内容とできるだけ近いものになるように、予約前にできる限りの情報提供を含めるようにしてます。

告知ページ。開催概要に加え、これまでの参加者の声や様子も盛り込み、初参加の方でも会の趣旨をイメージできる工夫を凝らしている

告知ページ。開催概要に加え、これまでの参加者の声や様子も盛り込み、初参加の方でも会の趣旨をイメージできる工夫を凝らしている

予約の受付フォームにもこだわってます。予約の勉強会でもよく話題になるんですが、予約フォームは本当に必要な項目だけに厳選していますか?という点。例えば「住所」は来場いただいたら名刺交換をするわけですから、わざわざ先に取得すべき情報ではないんです。その入力の手間が予約する人の「面倒くさい」になってしまいますし、明確な利用用途のない情報を取得したくありません。
ただ、削ればよいというものでもありません。「予約の勉強会」の場合も、必要最低限の項目に留めてはいますが、参加者の部署、サービスのURL、参加目的などは、当日より満足していただけるよう、申し込み時の項目に入れています。

予約フォーム。運営上、意図が明確な項目のみご入力いただいています。

予約フォーム。運営上、意図が明確な項目のみをご入力いただいています。

荻野告知ページと予約フォームが完成したらユーザーサイトの予約の流れを確認をします。参加者の気持ちになって予約手続きをしてみるんです。手続きのフローから予約受付メールも受信してみて、そのメールを見るだけで会場まで来られるか、シナリオを作って確認します。

― 予約受付メールや直前お知らせメールの文面まで体験してみるんですね。

荻野そうなんです。参加者は必ずスマホでスケジュールや場所のチェックをしますよね?例えば、予約メールから直接アクセスマップが開けたら絶対に便利ですから、予約確認メールにアクセス地図は必須!です。

予約管理でした3つの失敗と解決策

失敗ポイント1:管理者向け予約の通知メールに部署名の記載がない

星野ファシリテーターとしては、予約してくれた参加者がどんなサービスを提供していて、どんな形で予約管理に携わっているのかを把握ながら当日の準備をします。百貨店のパーソナルサービスを運営されている方と、家電メーカーの機器体験の予約管理をする方がいらっしゃることがわかると、「来店予約」での悩みが共通してきそうだな、とか。だから、キャンセルも含めてリアルタイムで予約状況を知りたい。

― 予約システムなら、管理者向けにもリアルタイムで予約通知メールが配信されますね

星野管理画面にアクセスしなくても、メールで参加者を知ることができるのはとても便利なんですが、予約が入ったときの管理者用通知メールに「部署・役職」や「URL」、「参加目的」の記載がない。この欄には、役職名がない場合はメインで携わっている業務について簡単な記入をお願いしていて、イベントのポイントにもなる項目で。

荻野同じく管理者メールを受け取っているんですが、受付の場面ばかりをイメージしていて、その項目が星野にとって重要だということに気が付きませんでした。「ファシリテーター」と「受付」それぞれの立場で必要な情報のポイントについて、すり合わせが足りなかったですね。

失敗 原因 解決策
管理者向けの予約確認メールに、企画側が知りたい情報(部署名・URL・参加目的)が抜けていた 確認メールで得たい情報が企画側と管理側で異なっていた 管理メールに必要な情報のすり合わせもシナリオテストに含める

失敗ポイント2:キャンセル待ちのお知らせメールに予約の導線がない

― 「予約の勉強会」は開催日前に満席になってしまうこともあるとか

星野参加者同士で会話していただくことを主目的にしているため、あまり大人数だと会話できなくなってしまうので人数を限定しています。お仕事の都合でキャンセルする方もいらっしゃるので、満席になったらキャンセル待ちを受け付けています。

実は、先日のイベントで、キャンセル待ちが入り始めてからキャンセルが発生したときに自動送信されるお知らせメールに予約サイトのURLが記載されていないことに気が付いて。慌てて荻野にメールテンプレートの修正をお願いしたんですよね。

荻野そうそう、チャットで連絡を受けて大急ぎで予約システムから予約の導線を加える修正をしたんです。でもその時には既に空席が出たことを通知メールで知ったお客様が、ご自身でサイトを調べて予約をしてくれていたんです。

星野この失敗は早速、当日の勉強会で話題にしたところ、皆さんあまり予約確認やキャンセル待ち通知メールの文面を確認したことがないようで、TO DOとしてメモされてましたね。

■まとめ

失敗 原因 解決策
・キャンセル待ちお知らせメールに予約サイトのURLがない。
・お知らせメールから、どうやって予約手続きすればいいか分からない。
公開前のシナリオテストに、満席になった時のケースが抜けていた 予約手続きのフローで発生するシナリオのパターンが網羅されているか再確認し、
抜けモレのないシナリオを用意する

失敗ポイント3:受付開始時間を伝えていなかった。予想より早くお客様が到着、待っていただく場所がない

開催前後に利用できる「ゆとり」が確保できる会場

開催前後に利用できる「ゆとり」が確保できる会場

― 開催場所もこだわって探しているとか

荻野意見交換がしやすい、ホンネで語り合えるような場を提供したいので、会場はカタイ雰囲気の貸し会議室ではなく、リラックスして話ができるカジュアルな感じのスペースを厳選しています。候補が限られてくるので、会場探しのときに空き情報が見れる施設はありがたいですね。その場で予約確定できれば、集客の準備に取り掛かれますから。

ネットから予約した会場でも、必ず事前に足を運びます。受付がどんな形式なのか、飲み物の提供の方法やホワイトボードなど備品の状況といった確認項目に加えて、最近は開催前後に利用できる待合スペースがあるかについても要チェックとしています。

セミナーを始めた当初、会場の予約は余裕をみて開始の30分前からにしたのですが、早めに来場してくださったお客様がいて。その時に待合スペースのようなエリアがあればお待たせする時間も快適に過ごしていただける事に気が付きました。

星野開催情報として、受付開始の時刻を盛り込む点が抜けてましたね。また、開催して気付いたんですが、勉強会の終了後にも、参加者同士がもっとお互いについての話をしたくなるケースが多い。開催前だけでなく開催後にも利用できる待合スペースがあるとより深い交流へと繋がるな、と。せっかく足を運んでいただいた時間を最大限活用できるような場を提供できるようにしています。先日利用したWeWork新橋(18年7月からはWeWork日比谷に移転)は、家で言うリビングのようなスペースがあるので、会議室利用時間の前後に使えてとてもよかったです。

■まとめ

失敗 原因 解決策
早めに会場へ到着したお客様がいらしたが、待っていただく場所がなかった ・受付開始時間の案内が抜けていた
・待合スペースがなかった
・開催概要に受付開始時間も記載する
・会場は待合スペースの有無をチェック
・場所がない場合には、貸し会議室を長めに予約する

完璧な予約体験を提供したい!予約ラボのチャレンジはまだまだ続く

「予約のスペシャリストとして予約ラボが主催するイベントでは、お手本になるような予約体験を目指したい」と語る星野所長。実際に運営してみて、ぶつかる壁もあるし失敗もたくさんあったといいます。発覚した「あ、しまった」はその場で解消しつつ次回の開催への改善点として荻野研究員とともにフィードバックを怠りません。

予約ラボが目指す”スマートな予約体験”へのチャレンジはまだまだ続きそう。予約の勉強会に参加する際は、予約するところからサービスとして体験してみてください。「お気づきの点は、勉強会の当日に率直に教えてください!」とのこと。読者のみなさまのご参加をお待ちしております。

写真協力:Junko Otsuka

内山美由紀

株式会社リザーブリンク マーケティング担当。予約システムの評価と検証業務も兼務し、予約を「使う人」と「創る人」の橋渡しをしている。プライベートでは子供たちのスポーツ活動の応援が一番の楽しみ。

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