寺社もネット予約の時代へ|参拝事前予約について調べてみた
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新型コロナウイルス感染症拡大に伴い、あらゆる分野で混雑回避のための取り組みがされるようになりましたが、神社や寺院なども例外ではありません。
昨年度は初詣の分散参拝も話題になり、以降、寺社の参拝や祈祷などオンラインでの事前申し込みができるところも多くなっています。
そこで今回は、参拝や祈祷について事前申込できる神社やお寺をピックアップし、それぞれの予約について調べてみました。
目次
事前予約を受け付けている寺社
毎年混雑が懸念される初詣はもちろん、安産祈願やお宮参り、七五三詣など事前予約ができる寺院が増えています。
神田明神(神田神社)
出典:https://www.kandamyoujin.or.jp/
東京都千代田区外神田にある神田明神こと「神田神社」。神田・日本橋など、東京の中心地域108町会の総氏神さまで、明神さまと親しまれています。
こちらでは、企業や団体向けの新年昇殿参拝の事前予約が受け付けられています。仕事始めで混雑が予想される1月4日・5日は、本殿での参拝が2名までとなり、それ以外の関係者は特別祈祷殿での参拝となります。
いずれも15分ごとの入れ替え制となり、カレンダーにも15分間隔で予約枠が設けられています。
- 予約受付可能期間:2021年10月5日(火)9:00~11月30日(火)17:00
- 予約方法:ウェブ
公式サイト予約ページ:https://yoyaku.kandamyoujin.or.jp/
乃木神社
東京都港区赤坂にある「乃木神社」。明治天皇大葬の日に殉死を遂げた明治期の軍人・乃木夫妻を祀る神社です。
こちらでは、七五三詣などの御祈願や厄祓いについての事前予約を受け付けています。ウェブ上のカレンダーから希望日を選び、30分間隔で時間を選ぶ方式となります。
- 予約受付可能期間:希望日の前月1日から当日まで
- 予約方法:ウェブ※記念撮影・会食希望の場合は電話
公式サイト予約ページ:https://nogijinja.or.jp/reservation/kigan/
日枝神社
東京都千代田区永田町にある「日枝神社」。江戸城鎮守として、また江戸三大祭のひとつ「山王祭」が行われる神社として有名です。
こちらも、法人・団体の新年初祈祷の事前予約を受け付けされており、ウェブ上のカレンダーから希望の日時を選ぶ方式で、30分間隔の枠が設定されています。
申し込み完了後、予約完了メールが届き、12月下旬に最終案内メールが届きますが、それ以降の内容変更は不可となっています。
- 予約受付可能期間:2021年10月15日 10:00~12月下旬
- 予約方法:ウェブ
公式サイト予約ページ:https://uketsuke.gokigan.jp/shinnen
出雲大社埼玉分院
出典:https://izumotaisha-saitama.com/
埼玉県朝霞市で荒船神社として創建し、その後出雲大社より分霊を受けた「出雲大社埼玉分院」では、七五三詣などの御祈祷予約をウェブで受け付けています。予約フォームより通常祈祷を選び、氏名や連絡先、祈祷内容などの情報を入力し送信すると、メールまたは電話で予約確定の連絡があるという仕組みです。
- 予約受付可能期間:参拝希望日の前々日まで
- 予約方法:ウェブ・電話※前日・当日の予約は電話で要問い合わせ
公式サイト予約ページ:https://izumotaisha-saitama.com/kitou/reservation/
築地本願寺
出典:https://tsukijihongwanji.jp/
浄土真宗本願寺派の寺院であり、京都西本願寺の直轄「築地本願寺」では、本堂または敷地内礼拝施設における年回忌や納骨などの御法要をウェブ上で予約できます。予約には、築地本願寺倶楽部の入会が必要で、マイページから手続きします(※入会金・年会費無料)。
またウェブ会議ツール「ZOOM」を利用したオンライン法要も可能で、こちらも会員に限り専用の申込フォームから予約が可能です。
- 予約受付可能期間:法要希望日の1週間前まで
- 予約方法:ウェブ※前日・当日の予約は電話で要問い合わせ
公式サイト予約ページ:https://tsukijihongwanji.jp/service/houyou/
天台宗別格本山浮岳山昌楽院 深大寺
出典:https://www.jindaiji.or.jp/
東京都調布市にある、東日本最古の国宝仏・日本最大厄除け大師「深大寺」。日本三大だるま市「深大寺だるま市」でもよく知られます。
こちらでは初参りや七五三詣の御祈願について事前予約制となっています。ウェブ上のカレンダーより日を選択すると、空き枠のある時間が表示され仮予約となります。電話予約の場合は申込用紙への記入が必要となりますが、ウェブ予約の場合は不要です。
- 予約受付可能期間:参拝希望日の2日前まで※前日・当日の予約は電話にて要問い合わせ
- 予約方法:ウェブ・電話
公式サイト予約ページ:https://www.jindaiji.or.jp/753/
三縁山広度院 増上寺
東京都港区芝にある「増上寺」は、600年の歴史を持つ浄土宗七大本山のお寺です。
こちらでは、赤ちゃんの初参り祈願や、七五三の無事成長祈願を、電話・FAXのほか、ウェブで受け付けています。
参拝希望の日時をフォームのプルダウンから選択し、氏名や連絡先を入力して申し込む形になります。
- 予約受付可能期間:参拝希望日の1週間前まで
- 予約方法:ウェブ・電話・FAX
公式サイト予約ページ:https://www.zojoji.or.jp/kigan/
番外編
番外編として、神社、寺院での参拝以外の事前予約や、IT化によりこれまでと予約スタイルが変化している事例についてご紹介します。
川越氷川神社 直会殿(なおらいでん)
出典:https://www.hikawa.or.jp/naoraiden/
縁結びの御利益で知られる、埼玉県川越市の「川越氷川神社」。神前結婚式が人気のこちらの神社には、会食ができる披露宴会場「直会殿(なおらいでん)」が隣接しています。
氷川神社での婚礼にかかわるすべての相談会事前予約を、直会殿のサイトから申し込みできます。カレンダーに、内容別の空き情報が色分け表示されているため、たいへん分かりやすくなっています。
- 予約受付可能期間:希望日の前日まで
- 予約方法:ウェブ
公式サイト予約ページ:https://kawagoehikawa.resv.jp/reserve/calendar.php
西芳寺
出典:http://saihoji-kokedera.com/top.html
1200年超の歴史を有し世界遺産にも指定されている、京都市西部にある臨済宗単立寺院「西芳寺」。境内を120種以上の苔が覆っていることから「苔寺」として親しまれています。
こちらのお寺では、1955年頃からの庭園ブームを契機に諸外国からの観光客が増えたものの、参拝者が増えるにつれ観光公害が生じたことから、寺院本来の宗教的雰囲気を保つため少人数参拝制が実施されてきました。1970年代後半からはずっと完全予約制拝観となっており、これまで40年以上にわたり往復はがきのみでの受付を続けられていました。
しかし、郵便による申し込みは時間がかかり予定を立てにくく、申し込みをためらう人も多いことから、2021年6月より、直前に空き枠がある場合に限りウェブでの予約が受け付けられる運びとなりました。
基本は往復はがきでの申し込みとなりますが、1週間前から前日までは、空きがあればウェブでの事前予約が受け付けされています。直近1週間で空き枠のある日時が表示されるので、選択して申し込む形になります。
- 予約受付可能期間:希望日の2か月前から1週間まで
- 予約方法:往復はがきでの郵便申込 ※1週間前から前日までに空き枠があればウェブで受付
公式サイト予約ページ:http://saihoji-kokedera.com/admission.html
まとめ
このように、神社や寺院においても、参拝事前予約の動きは増えてきています。
とくに初詣など混雑が懸念される場合には、事前予約制は効果が高いと考えられます。
また、七五三詣や初参りなども完全予約制になっているところも多くなっています。
神社や寺院など、落ち着きが望まれる場所だからこそ、今後も事前予約制が取り入れられることで、心静かにゆっくりと参拝できる環境が整えられるのではないでしょうか。