BACK
X X

予約キャンセルに対する各業界の仕組づくり【週間予約マガジン】

ニュース

/
2018.11.14 2023.12.18
週刊予約マガジン
予約ラボ編集部

予約一筋15年のリザーブリンクが運営する『予約ラボ』の編集部です。注目のサービスや、予約から始まるサービス体験、予約管理にまつわるビジネスノウハウまで、「予約」に関するあらゆる情報をお届けします!共同研究のご相談や、予約ラボに関わってみたい!という方、お気軽にお問合せください。

INDEX

ちょっと気になる巷の「予約」ニュースをピックアップ。予約ラボ編集部が、独断と偏見でお届けします!

予約キャンセルを防ぐ「仕組みづくり」していますか?

忘年会シーズンが近づいてくると毎年話題となる、飲食店の直前・無断キャンセル。
飲食業界では、「無断キャンセル」に対しては、店舗運営側ごとに行われていたため、泣き寝入りをするケースも多発していました。
ところが先日、外食チェーンが加盟する日本フードサービス協会や、個人経営の飲食店が多く加盟する全国飲食業生活衛生同業組合連合会、弁護士らで構成する団体が、キャンセル料を請求するという初指針ができました。

「無断キャンセル」による国内飲食店の損失は年2000億円

全国の飲食店が加盟する業界団体などが「無断キャンセル」した客に対し、キャンセル料を請求する指針をまとめた。飲食店の無断キャンセルは予約全体の1%弱を占めるといわれ、食材の廃棄などにより損失は年2000億円にのぼるとされる。指針を普及させることで無断キャンセルを減らし、飲食店の生産性向上を目指す。
指針では、無断キャンセルにより飲食店に損失が発生した場合、債務不履行や不法行為に該当する可能性があり、キャンセル料を請求することが可能だと指摘している。
(Yahoo!ニュースより引用)※現在は公開終了しています。

飲食店に限らず、キャンセル規定などを制度化、および強化していく取り組みは、直前・無断キャンセルを減らしていくためにも、有効な手段の一つとなるでしょう。

近年は、WEB予約が浸透してきていることから、利用者側の「予約」に対するハードルが下がっている傾向がありますよね。皆さんも、予定としてスケジュールに組み込む前に、「まず予約をしておこうかな」と思うことはありませんか。
予約したことを忘れてしまったり、複数店舗を押さえていて直前でキャンセルをしたり、無断キャンセルが増える原因ともなっています。

このような現状を踏まえて、店舗運営側も「予約キャンセル」に対して、少しずつ対策を取り始めています。

リクルートが運営するヘアサロン・リラク&ビューティーサロンの検索・予約サイト「ホットペッパービューティー」では、予約後の無断キャンセルを繰り返した利用者に対して、サービスの利用制限を設けています。

HOT PEPPER Beautyより引用

「無断キャンセルがある」と表示が出て、ネット予約ができない

「お客様は、予約の無断キャンセルなどで、当サービスの利用規約に違反されている可能性があります。
つきましては、今後HOT PEPPER Beautyの一部サービスをご利用いただくことができませんので、ご了承ください。」
→上記メッセージが表示されている場合、すべてのサロンのネット予約をご利用いただけません。
(HOT PEPPER Beautyより引用)

ヘアサロン・リラク&ビューティーサロンなどは、利用者と施術者が1対1の比率となることも多く、予約されている時間帯には、確実にスタッフを配置していないと成り立たないサービスです。
1回で完結するヘア・リラク・ビューティー施術の予約に対して、キャンセル料を請求するケースはあまり聞きませんが、今後キャンセルに対して、更に対策を行うことも考えられます。

一方、旅行会社やツアー、ホテルなどは、確保したリソースを無駄にしないよう、利用日前にもキャンセル料を設定しているケースが多いですよね。

cansellより引用

近年は、ホテルや旅館などの、宿泊予約の権利を売買できるWEBサービスCansellなどもでき、利用者側にも運営側にもプラスになる仕組みづくりが、始まっています。

Cansellは、まず旅行に行けなくなった売り手が、宿泊施設の予約メールをCansellに転送して販売を申請します。査定額で予約権利をCansellに売る「買取」と、自身で売値をつけてプラットフォーム上で販売する「出品」を選択し、買い手がつくと売買が成立するという、シンプルな仕組みで、サービスを展開しています。

旅行や宿泊費は、飲食費と比べて高額なケースが多いので、利用できなくなってしまった売り手からすると、誰かに権利を譲りたいところですよね。
また、買い手側も、予約の取りにくい人気ホテルへ泊まれたり、普段は選ばないような選択肢に挑戦してみたり、値段も手ごろであったりと、満足度も高そうです。
そして、宿泊施設運営側は、他の方に利用されることで予約キャンセルとならず、予定通り運営することが可能となります。

飲食業界でも、宿泊施設と同様に、利用者に事前決済をしてもらうことで、予約キャンセルを防止する仕組みもできています。

飲食店予約の無断キャンセルに対しては、予約人数分のキャンセル料の全額を保証する「favyノーショー保証サービス」など、店舗運営側が、予約キャンセルで困らないような支援サービスも増えてきています。

株式会社favyは、Gardia株式会社と提携し、飲食店予約の無断キャンセル料を全額保証する「favyノーショー保証サービス」のサービス拡大を、2018年11月上旬より実施いたします。

食マーケティング総合企業の株式会社favy(代表取締役社長:高梨巧、本社:東京都新宿区)は、Gardia株式会社(代表取締役社長:小山裕、本社:東京都港区、読み:ガルディア)と提携し、飲食店予約の無断キャンセル料を全額保証する「favyノーショー保証サービス」のサービス拡大を、2018年11月上旬より実施いたします。
財経新聞より引用

予約キャンセルに対する、このような支援サービスの増加は、WEB予約が身近になればなるほど、直前・無断キャンセルも増加しているということに、改めて気が付くきっかけになりますね。

「キャンセル待ち」を最大限活用することも、利用者側にも店舗運営側にも、どちらにもメリットとなり、おすすめです。

予約キャンセルとなってしまう要因を作らないよう、さまざまなキャンセルパターンを検証し、予約者の予約忘れやがキャンセルの連絡をしやすい仕組みづくりも大切です。

利用者が、気軽にWEB予約を行うことができるようになり、店舗運営者にとっても店舗・サービスの認知や、売上機会の増加となっています。一方、「予約キャンセル」とならないような仕組みづくりを整えていくことが、今後、ますます重要となりそうですね。

 

予約ラボ編集部

予約一筋15年のリザーブリンクが運営する『予約ラボ』の編集部です。注目のサービスや、予約から始まるサービス体験、予約管理にまつわるビジネスノウハウまで、「予約」に関するあらゆる情報をお届けします!共同研究のご相談や、予約ラボに関わってみたい!という方、お気軽にお問合せください。

この記事を読んだ人へのおすすめ

PICK UP STORY

コラム

中谷コラム - 予約の研究

Last update 2018.11.14

特集

予約は未来の約束
~ビジネスを成功させる理想の予約とは~

Last update 2018.11.14

INFORMATION

CONTACT