メッセンジャーアプリで小さなビストロを予約してみた!

予約ラボ ミッション

予約ラボのオフィスからそう遠くないところに、座席数40席ほどの小さなビストロがある。ラボメンバー内でおすすめをされたのを期に、ランチ、ディナーともに何度かお世話になっているお気に入りのお店だ。先日、そのビストロの姉妹店が、数駅離れたところにできたことを知り、webで検索をかけてみた。しかしながら、飲食店ではよくあることだが、自社でwebサイトを持っていなかった。その代わりそのお店ではFacebookページを開設しており、営業時間や住所、店舗内の写真を見ることができた。

行きたいビストロの空席状況が知りたい。

ちょうど友人の記念日が近づいていたこともあり、今すぐに空いているかどうかの確認がしたい。
ところが、私が予約を入れようと思った時間と場所が、仕事帰りの電車内だった。
電車内で電話はできないので、webからの予約方法を探した。Facebookの店舗ページでは見つけることができなかったのだが、リンクが貼ってあった某グルメサイトでは、希望日を伝えて、返信があるまで待つ必要のある予約フォームが設置されていた。そこには、よく個人的に利用する一休.comのように、テーブルや座席の空き状況をwebで伝えるような仕組みはない。そのフォームにたどり着いたとき、私はこう思った。

「ここで希望日時を伝えたあと、いつどのようなかたちで返信、あるいは電話があるのだろう?」
「仕事の会議中に電話がかかってくるのも困るし、メールや電話で、空いている空いていないのやりとりをするのは、面倒だなぁ。」
「友人の記念日なので、ちょっと相談したいことがあるなぁ。」

メッセンジャーアプリで空席状況を伺う。

グルメサイトについていたフォームでは、話がややこしくなりそうな気がしたので、ほかに方法はないか探した。もう一度Facebookページに戻ると、おや?という情報を発見した。

「通常1時間以内に返信 メッセージを送信」

そうか、美容室などでのLINE予約というのは聞いたことがあったが、、果たして、この決して「予約」とはうたっていないFacebookのメッセンジャーで、コミュニケーションをとることができるのかどうか、、、お店の方が、Facebookをあまり見ていなければ、メッセージに気づくこともない。一瞬不安を感じたが、電話とフォーム以外のコンタクト方法がこれしか見つからなかったので、ダメ元でメッセージを送ってみた。

「●●店を何度か利用させていただいております。こちらから、夜の時間帯の予約は受けていらっしゃいますでしょうか??」

―――お店の事情もあるのだから、すぐに、というわけにはいかないにしても、明日くらいには返事があって欲しいな。。

と、割り切って返事を待ったその矢先である。
すぐに私のメッセージが既読になった。これは少し期待できるかもしれない。
すると、メッセンジャーをご利用いただいた方ならお分かりであると思うが、メッセージを入力している様子が見て取れたのだ。

お店の方「ありがとうございます。
ディナータイムのご予約も、承っております。
お日にち、お時間、お決まりでいらっしゃいますか?」

私「早速のご返信ありがとうございます!
●月●日の夜なのですが、、、19時ごろから空きはございますでしょうか?」

―――少し間をおいて、、(おそらく予約台帳を確認しに行ったのだろう)

お店の方「空席ございます。何名様でのご利用でしょうか?」

私「4名です。人数申し上げておらず、すいません。。」

―――人数を伝え忘れたのだが、空席有となったのは、おそらく比較的その日は余裕があったのだろう。

お店の方「ご予約承りました。ご連絡先のお電話番号いただいてよろしいですか?」

私「489-4898-1489です。●●と申します。」

お店の方「かしこまりました。当日、楽しみにおまちしております。
よろしくお願いいたします。
なお、ご予約の変更等ございましたら、前日までにお願いします。」

予約とれた!!!
しかも、会話がなんとなくうれしい。
フォーム後のメールでこのスピード感は出ない。
電話だと、スケジュールを確認しにいくときに保留メロディーが流れて、待っている時間がどうしても長く感じてしまう。さらに、記念日のサプライズの件も相談することができた。

メッセンジャー予約の心地よさ。

もちろん、一休のように、web上で空き枠が分かって、テーブルと日時は即時に確保し、さらに記念日などのちょっとした希望も伝えられるには越したことがない。ただ、ここは小さなビストロだ。こちらとしても、そのお店にそこまでのものは求めないし、そもそも認知方法が異なるだろう。むしろ小さいお店ならではの、ちょっとしたコミュニケーションの方がよかったりする。

高級ホテルのレストランであれ、高架下の小さな焼き鳥屋であれ、大事なのはどのツールを使うか、ということではなく、サービスの提供者と利用者が「正確に」かつ、できるだけ「気持ちよく」情報のやりとりをすることだと思う。

今回利用者としては、偶然にも、非常にスムーズで満足のいくやりとりができた。
あとから気づいたのだが、予約後も安心である。
「ご予約の変更等ございましたら、前日までにお願いします。」ということで、万が一のその際には割とフランクにこちらの状況を伝えられると思ったからだ。お店の側に立てば、繁忙期の予約キャンセルや混雑日の遅刻は、まるまる機会損失になりかねなく、避けたいところだと思うので、利用者側としても事前に予約した日時にきっちり利用したい。ただ、急な仕事などでどうしても遅刻してしまうときなどは、このメッセンジャーから申し訳ないという気持ちとともに、その旨を伝えられると思った。

ちなみに
2015年の予約ラボの調査でも、以下のような結果が出ていることからも、「仕事の会議が長引いてキャンセル(あるいは遅刻)しそうで、連絡は入れたいが、すぐに電話する状況にない」ということは、ありそうな状況である。
・「予約キャンセルをしやすいサービス」の第一位が【飲食店】。
・「予約キャンセルする際に気まずくなるポイント」の第三位が【迷惑をかけてしまっているかもしれない】
・「予約キャンセルの連絡方法」の第一位が【電話】。
・「予約キャンセルをした理由」の第二位が【仕事上の事情】

お店に合った予約方法を。

最後にあえて、予約ラボからの視点で改善点を挙げるならば、Facebookページに「予約は、メッセンジャーかお電話から可能です!」と分かりやすく書いていただければと考える。予約の窓口は店舗の運用によって三者三様であると思うが、せっかくメッセンジャー登録をしているのであれば、急にかかかってくる電話での対応よりも、メッセンジャーのほうが双方時間の融通も利き、ハッピーなのではないか。中には、メッセンジャーの利用に抵抗があるお客さんもいらっしゃると思うので、既存の受付方法は残しつつ。

とはいえこれは、私の個人的な体験をもとにした、いち利用者視点のレポートにすぎない。別のビストロでもヒアリングをしたことがあるが、その店主の回答はメッセージ大歓迎。ただ、返信率に影響するので、最終的にはお店側の回答で終わらせて欲しいとのことだった。またとある紹介制のワンオペのお店では、女性のみが女将さんとFBMessengerで予約できるという。予約できる属性と、チャネルを絞ることで、双方の関係性が深まり、昨今話題になっている無断キャンセルや食材ロスの防止にもつながりそうだ。

この記事の著者、最近書いた記事

星野 陽介

予約ラボ所長。2012年に(株)リザーブリンクに入社し、3000件以上の予約管理の課題解決に関わる。国内最大規模のクラウド型予約システムであるChoiceRESERVE事業部責任者を経て、2018年より予約ラボ所長として、利用者と事業者双方の視点で「予約の知見」と「サービスの現場」を研究・発信中(twitter)。旅、料理、野球が好き。1985年浦和育ち・世田谷在住。「予約」と「サービス・マーケティング」の専門性を活かした顧問サービスのご相談や、予約ラボに関わってみたい!という方、お気軽にお問合せください。

カテゴリから探す

予約ラボについて