“無料”で予約システムを導入! 簡単に試せる作り方・おすすめサービスのポイントを解説
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コロナ禍における集客規模管理などで予約システムのニーズが高まる昨今、システムの作り方がわからないという方や、無料で導入する方法がないか? といろいろ調べている方もいらっしゃるでしょう。この記事では、そもそも無料で予約システムを構築するためにはどのような選択肢があるか、無料で使える予約システムサービスにはどのような種類があるか、などを解説しています。選ぶポイントやおすすめのツールなどもご紹介しますので、参考にしてみてください。
目次
「予約システム」とは?
「予約システム」とは、飲食店や美容室、ネイルサロン、習い事の教室のレッスンなど幅広い業種で使われている、Webサイトからネット予約できるシステムのことです。イベントやセミナーに参加するためにホームページからの予約が必須なことも多く、飲食店や旅行業界では予約サイトや会員制のレビューサイトからそのまま予約まで進むことができる、ということも一般的になっています。
予約システムはサービス提供側の企業や店舗にとっても、予約受付の効率化を進められるだけでなく、顧客情報の管理や集客分析を可能にすることでサービス強化や新規顧客獲得のマーケティングにも役立つ多機能なシステムです。
無料で予約システムを作成・自社サイトへ導入する方法や使えるツール
予約システムの作り方は、専門のシステム開発会社へ外注する方法だけに限らず、無料のツールやサービスを利用して自社で簡単に導入する方法をとることも可能です。
また、無料で利用開始できるツールやサービスにも、いくつかの種類があります。社内にWebサイトの構築やプログラミングに詳しいスタッフや開発チームがある場合と、対応可能な知識をもつ人材が不足している場合とに分けて、どのようなツールを活用できるか見ていきましょう。
自社で予約システムを構築する
本格的なスクラッチ開発を行う場合は一定以上の期間が必要になり、人員コストもかかるので、“無料”で導入するという概念からは外れてしまうでしょう。時間をかけずに簡単に作りたい、しかも無料で利用したいという場合に活用できるツールには、後述するWordPressのプラグインやGoogleカレンダーなどがあります。
自社でシステム構築・運用・メンテナンスなどが可能な場合は、既成の便利なツールをうまく活用して、数時間~1日程度の短時間で簡単に予約システムを構築することが可能です。
無料のクラウド型予約システムサービスを活用する
クラウド型予約システムとは、予約管理をクラウド(ASPやSaaS)で一元化するシステムです。サービス提供側と顧客側の双方にとって利便性の高いシステムが、シンプルな月額課金や従量制(予約数など)でコストを抑えて利用できます。
まずは試してみたいという方に向けて無料プランや、期間限定の無料トライアルなどを提供しているサービスもありますが、無料プランでは予約受付可能数や顧客管理で登録できる人数に制限がある場合も。しかし、運用するうえでのサポート対応があるので、「まずは無料で簡単に予約システムを作成する」というミッションがある場合にはおすすめです。
システム構築を自社で行うときに使える無料・簡単なおすすめツール2種類
自社で予約システムを構築する場合に利用しやすい無料ツールにはどのようなものがあるか、例をあげてご紹介します。
WordPressのプラグイン
WordPressとはWebサイトの作成に無料で使えるソフトで、すでに広く普及しています。「プラグイン」は、WordPress本体にない機能を追加するためにインストールして利用する、拡張プログラムの一種です。
無料配布されているプラグインには、予約システム機能を追加できるものもあります。プラグインを選ぶ際は、日本語サポート対応があるかどうかに注目して選びましょう。
無料利用可能で日本語対応があるプラグインでは、「Booking Package」がさまざまな業種に対応。オンライン予約だけでなく電話や直接訪問での予約の一元化も可能で、顧客へのメール自動送信にも対応しています。
また、「MTS Simple Booking」の無料版も多機能で、詳細までわかりやすい日本語のスタートガイドが公開されています。「Salon Booking」は美容室の予約に特化。予約機能にスタッフのシフト管理機能も加わり、予約受付をスタッフの出勤予定と連動できるメリットがあるプラグインです。
Googleカレンダーの「予約枠」機能
Googleカレンダーは、Googleの法人用アカウントを使用すると「予約枠」機能が使えます。予約受付可能な時間を「予約枠」としてGoogleカレンダーに表示して公開。それをほかのユーザーが見て予約を入れる、といったように簡易的な予約システムとして利用可能です。
「予約枠」機能は個人アカウントでは使えないことと、予約を入れるユーザー側もGoogleアカウント(個人アカウントでも可)が必須となることに注意しなければなりません。Googleアカウントの所有あるいは取得が予約システム利用の前提条件となってしまうため、集客規模の大きいビジネスにはあまり向いていませんが、条件を満たすユーザーのみを対象にした集客で問題ないという場合であれば便利に活用できます。
無料で使えるクラウド型予約システムの一例をご紹介
クラウド型予約システムを選ぶ際には、有料プランでのフル機能活用をおすすめしますが、ここでは「無料で使えるサービスにはどのようなものがあるかな」と探している方のために、無料プランを用意しているサービスを3つご紹介します。有料版と比較すると機能は少ないですが、無料版でも基本機能は備わっていますので、自社が必要とする機能に対応しているか、導入実績が多い業界などを確認してサービスを選んでみてください。
ネット予約と他のルートでの予約を一元管理「Airリザーブ(エアリザーブ)」株式会社リクルート
Airリザーブの予約管理機能では、Webサイトからの予約だけに限らず、電話による予約や来店時に次回の日時を押さえる予約などのすべてを一元管理することが可能です。
予約システムの画面で空きを確認した顧客が、自分の都合に合わせて予約を入れられる「自由受付タイプ」と、店舗側が設定している予約枠を顧客が選ぶ「事前設定タイプ」の2種類の使い方で利用可能。そのため、病院や各種相談窓口のようにユーザーに個別のサービス提供をする業種にも、イベントやセミナーのように一度に多数の顧客に同時にサービス提供する業種にも対応しています。
無料プランでも月間予約件数に制限がないため、比較的大規模な集客を想定するビジネスへの導入を試したい場合にも適しています。
▼チェックポイント
初期費用:フリープラン0円、ベーシックプラン5,500円(税込)、プレミアムプランは要お問い合わせ
フリープラン:有り
料金プラン:ベーシックプラン5,500円(税込)/月、プレミアムプランは要お問い合わせ
基本機能:予約・キャンセル管理、顧客管理、予約受付メール自動配信、店舗スタッフの管理 など
オプション機能:リマインドメール配信、予約フォームのカスタマイズ など
導入実績数:非公表
充実した顧客管理機能が自慢のフォーム作成ツール「formrun(フォームラン)」株式会社ベーシック
formrunは、顧客管理を重視した各種フォーム作成が可能なツールです。40種類以上のテンプレートが用意されているなかで、イベント予約の受付フォームや来店日時の予約受付フォームの作成にも対応しています。
無料プランではフォームの作成数が1個だけに限られてしまいますが、ボード画面やリスト画面で表示可能な回答データ数は無制限なので、まずは1回のイベントやセミナーで試したいという場合に利用してみるといいでしょう。
▼チェックポイント
初期費用:なし
フリープラン:有り
料金プラン:ビギナープラン5,980円(税別)/月、スタータープラン12,980円(税別)/月、プロフェッショナルプラン25,800円(税別)/月
基本機能:予約受付フォーム作成、回答データ管理、CSVインポート、個別メール送信 など
オプション機能:添付ファイル保存容量拡張、Googleアナリティクス連携、優先的なメールサポート など
導入実績数:ユーザー数84,000以上
デザイン性の高い予約フォームのテンプレートが豊富「SELECTTYPE(セレクトタイプ)」株式会社セレクトタイプ
セレクトタイプは、用意されているテンプレートのバリエーションが多いうえに、デザイン性の高いものがそろっていることが大きな特徴です。予約フォーム作成と予約管理、イベントやセミナーの参加受付管理など、予約システムとしての機能も十分に備えています。
4つに区分されている予約のタイプは、教室/イベントタイプ・営業時間受付タイプ・宿泊施設タイプ・スタッフ指名タイプがあり、予約システムのニーズがあるほとんどの業種に対応可能です。見やすく操作しやすい予約画面で顧客に好印象を与え、競合店舗に差をつけたい場合の利用にも適しています。
▼チェックポイント
初期費用:なし
フリープラン:有り
料金プラン:ベーシックプラン1,650円(税込)/月、プロフェッショナルプラン3,300円(税込)/月、プレミアムプラン11,000円(税込)/月
基本機能:予約フォーム作成、予約受付可能件数無制限、履歴保管、StripeのWeb決済 など
オプション機能:Googleカレンダー連携、メルマガ配信、広告非表示、各種機能の拡張 など
導入実績数:非公表
無料の予約システムで作り方に慣れたら有料サービスの検討を
予約システムの作り方や運用は、実際に試してみると想像より簡単な場合があります。無料のツールやサービスにはさまざまな業種に対応するものがそろっているので、自社のニーズに合った機能を備えているものを選んで、まずは試してみましょう。運用するなかで更に多機能な予約システムを使う必要が出てきたら、有料サービスの利用も検討してみることをおすすめします。