自治体のコロナワクチン接種予約システムについて
知る・学ぶ
はじめに
前回の記事では、世田谷区、川口市、上尾市のコロナワクチン接種1回目の予約の流れをご紹介しました。大きな予約の流れとして、接種券番号と生年月日を入力後に場所や日時を選択し、変更キャンセルがあれば個人情報に紐づいたマイページから変更作業を行うという点で共通していました。しかしながら、予約ができる対象が複数会場など細かな予約の仕組みが異なっている点が発見できました。
今回の記事では、コロナワクチン接種2回目予約の流れについてご紹介します。
接種間隔は、3週間後など一定期間を設けなければならないことは既にご存知だと思いますが、システム上のポイントは予約のタイミングです。
- 1回目と2回目の予約を同時に行うか?
- 行うなら1回目と2回目をセットで一定ルール(3週間後の同日同時間)を設けるか?
- あるいは、単純に3週間以降で予約枠が解放されるか?
と、このようなパターンに分けられます。
それでは、前回同様に3つの自治体の例を紹介していきましょう。
2回目の予約の流れについて
①世田谷区の事例
世田谷区では、1回目と2回目を、それぞれ希望の会場や日時で選択する方法と、1回目の3週間後の同時刻に2回目の予約が自動的にできるセット予約があります。
時間帯を選択する画面で、「1回分予約」「2回分セット予約」と表示された枠を選択することで予約ができます。
ただし、セット予約の場合は2回目のみの変更・キャンセルはできないので注意が必要です。
また、1回目との接種間隔の制限により選択できない日は、カレンダーに空きとして表示されません。
②川口市の事例
川口市の場合は、一般公開されている予約サイトは、すべて1回目の予約のみになります。
下記の案内文が記されており、1回目のワクチン接種を別の会場で受けた方が2回目として
予約する場合も同じ流れでの予約となるようです。
『2回目の接種を集団接種会場(旧そごう川口店)で希望される場合、予約方法は、1回目接種後の経過観察時に会場で案内されます。』
川口市の場合、1回目の予約システムと2回目の予約システム(来場者のみ)を分けて運用されている点が注目されます。現場でのオペレーションと組み合わせて、シンプルなシステムで運用されているといえます。
会場で案内されたサイトからは、1回目同様にカレンダーの空き枠を選択して予約が完了するようです。
③上尾市の事例
上尾市の場合、1回目の接種予約と2回目の接種予約をセットで行う仕組みになっています。つまり、1回目の予約を終えて続けて2回目の予約を同様に行い、セットでの予約が完了という流れです。1回目だけや2回目だけの予約はできないことが特徴になっています。
1回目の予約が完了すると上記画面が現れ、続けて2回目の予約に移ります。
セットでの予約になるので、1回目だけの予約では完了しないことになっています。
2回目の予約の流れは1回目の予約方法と同様、A会場から選択か、B日付から選択かを選び予約をします。
2回目の予約に対する期間制限は、以下の通り記されており、ワクチンの種類によって3週間もしくは、4週間の期間内は2回目予約ができない仕組みとなっています。
『システムに予約された1回目の情報を基に2回目の接種時期が表示されるようになっています。接種間隔を空けるため、規定の接種間隔期間に 該当する日時は選択不可。』
それぞれの期間を超えた任意の日程を選択できるようになっており、接種会場が違っても予約ができるようです。
2回目の予約まで完了することで、接種予約が確定します。
以上、3自治体の2回目予約の状況について紹介をいたしました。
それぞれの自治体により、細かな流れが変わっていることが発見できました。実際の現場でのオペレーションを加味しながら、システム設計をすることが重要ですね。
調査日:2021年10月 各自自体ホームページ参考