【予約ラボ会議コラム】互いの合意があって予定が約束になる?
考察

予約ラボでは、隔週でメンバーによる「予約ラボ会議」を開催し、さまざまな予約に関するテーマを決めてディスカッションをおこなっています。
あるとき、テーマとして持ち上がったのが「予約が成立しない原因」についてです。
「予約が成立していない」とは、提供する側と利用する側との間で、時間やその他の条件が合わないため予定のすり合わせが成立しない状態です。
話が難しくなりそうなので、まずはメンバー間での調査をしてみようということで、「現地へ出向いたら、時間が合わずにがっかりしたこと」をヒアリングしてみました。
- 人気のラーメン店に歩いて行ったら臨時休業だった
- いつもの開店時間にモールに行ったら開店が1時間後ろ倒しになっていた
- ホテルの蛍鑑賞プランを体験したいと思っていたが既にシーズンを過ぎていた
- 町内会のイベントに参加したいと思っていたが、貼り紙を見たときは既に開催された後だった
- お気に入りブランドのバーゲン期間が気づいたときには終わっていた
- 通っているフィットネスクラブへ行ってみると、営業日のはずなのに臨時休業だった
まとめてみると
- 営業時間 → 変更されていた
- 営業日 → 休業だった
- 販売期間 → 終了していた
- 受付時間 → 始まっていなかった・既に終了していた
といった、時間に関する合意が、提供側と利用者側で曖昧な状態であることが原因だとわかります。
これらの問題は、提供側である事業者が「臨時休業のお知らせ」「営業時間変更のお知らせ」「販売終了のお知らせ」のような事前告知を徹底すれば解決できることですが、必ずしもすべての人に周知されるとは限りません。
しかし、たとえば利用者が行動に移す際にリアルタイムの営業状況を確認する方法があればどうでしょうか?
予約が成立しているとまではいえないものの「営業しているから、自分(利用者)の都合が合えば行く」※サービスを確保する予約は成立していない という状態になります。
これらの議論を重ねていくと「予約が成立」するためには、事業者側が「受け入れ可能な状態」であることと利用者側が「出向ける状態」であることが合致し、双方の予定が合意されている状態が不可欠であることがわかってきます。
利用者それぞれの予定を事業者側に知らせることは難しいですが、営業状況や混雑状況などを含む事業者側の正確な予定を確認する手段が周知されていれば、利用者各々が自分の時間的リソースのあるときに予定に組み込める形になります。
この「時間的リソースの使い方をより有意義にしたい」という心理の延長に、予約が生まれるのではないでしょうか?