Salesforceを他システムとデータ連携するとメリット大! API連携とは? 予約システムの場合の連携方法など一挙解説
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様々な企業で広く活用されている顧客管理プラットフォームの「Salesforce」は、自社の顧客との関係性を適切に管理できるCRM、マーケティング支援統合ツールです。
単体での運用でも大変有用なSalesforceですが、さらに既存の社内システムやクラウド上のシステムとのデータ連携を実現すれば、それぞれの業務効率化、効果の最大化が可能です。
本記事ではSalesforceと外部システムとのデータ連携の基礎知識や、メリット、予約管理システムとの連携などを具体的に解説しています。
※この記事は、「予約の知見」と「サービスの現場」を共創し、そこに眠る価値を発見・創造していく、日本で唯一の予約研究機関【予約ラボ】が監修を行っています
目次
Salesforceのデータ連携とは?
そもそもSalesforceとは?
あらためてSalesforceについての概要を確認しておきましょう。
SalesforceはCRM(顧客管理システム)という種類のツールです。
例えば自社の顧客から得たデータ、会員から得たデータを単なるデータとして取り扱うのではなく、企業と顧客との関係性向上までを踏まえて、統合的に管理するという意義をもつツールがCRMです。
Salesforceはトータルプラットフォームであるため、一般的にSFA(営業支援システム)やMA(マーケティングオートメーション)というジャンルに含まれるような機能も網羅的に搭載されているのが特徴です。
Salesforceのデータ連携(API連携)とは
例えば社内のデータベースや会計システム、クラウド利用のMAツールやCRM、BIツールや予約管理システムなど、業務で活用しているさまざまなシステムと、Salesforceのデータを連携することが可能です。
データ連携をおこなうと、業務で取り扱うデータがそれぞれのシステム上に散在したり、「詳しい状況を把握しているのが各部門の担当者のみ」といったかたちで属人化する事態などを避けられます。
また、各システムに保存されているデータは、他部門の業務でも取り扱える重要なデータとなるケースが多いため、データ連携を実現できれば企業全体の大幅な業務効率化や業務成果の向上が期待できるでしょう。
API連携(Application Programming Interface 連携)とは、システム間でデータを連携する際に、いちいち手作業でデータを移したり更新する手間がなく、リアルタイムな自動連携を実現できる仕組みです。
「API連携」に対応しているシステム間であれば、APIキーや参照系APIといった設定をおこなうことでデータ連携が完了します。
例えば現在利用している予約管理システムとSalesforceを連携したい場合、その予約管理システムがSalesforceとのAPI連携をサポート(対応)している必要があります。
Salesforceとデータ連携することで業務効率化できるビジネスツール / システムの例
Salesforceとデータ連携をおこなうことで大きなメリットを得られるツール、システムの種類は多岐にわたりますが、ここでは代表的なものをいくつかご紹介します。
MAツール(マーケティングオートメーションツール)
MA(マーケティングオートメーション)とは、その名のとおりマーケティングに関するさまざまな分析・対応などを自動化できるツールです。
例えば自社サイト上での行動、過去の問い合わせ履歴などから、購入意欲が高まっているとみられる顧客、商談化する可能性が高いとみられる顧客を自動的に検出し、その顧客に対して次におこなうべきアクションなどまでを提示してくれます。
最終的な営業施策の判断をするのはもちろん人間ではありますが、その判断のための一助として、とても多くの分析結果や提案を提供してくれるのが、MAです。
また、例えば「このフェーズの顧客にはこういった文面のメールを送信するべき」という施策があった場合、その設定に応じてグループ化した顧客情報へアクセスし、メールを自動送信するなどといった機能も有しています。
BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)
BIツール(ビジネスインテリジェンスツール)は、おもに顧客や会員のデータを分析する際に用いられるツールです。
蓄積された顧客データを分析し、自社のマーケティング施策を検討していくためには、例えばセグメンテーション分析、バスケット分析、RFM分析といったさまざまな分析方法で多角的に検討をおこなう必要がありますが、これらの専門的な分析を、BIツールは自動でおこなってレポートというかたちで結果を出力してくれます。
CRM(顧客関係管理システム)
CRM(顧客管理システム)は、Salesforceの説明の段で解説したとおり、顧客から得たデータをもとに、企業と顧客との関係性向上のための統合的な管理をおこなうためのツールです。
Salesforce自体がCRMの範疇にあたるツールではありますが、既存の外部CRMなどがSalesforceのほかにあり、そちらも社内で運用していく必要がある場合などでも、データ連携をおこなえばデータの散在化、バラつきを避けられます。
SFAツール(営業支援ツール)
SFA(営業支援ツール)は、おもに顧客との取引履歴、プロジェクトの進捗といった、案件単位での状況を細かく管理できるツールです。
営業支援という名のとおり、最終的な目的として商談化や成約をゴールとしつつ、各種業務支援をおこなってくれます。
近年では、SFAも前述したCRMもそれぞれが多機能化・統合ツール化している傾向にあり、それぞれの機能の違いもさほどなくなってきているという状況がみられます。
ビジネスチャット
ビジネスチャットは、社内や関係各社間で、即時的なコミュニケーション・情報のやりとりをおこなえるチャットツールです。
ビジネスチャットでは文字でのやりとりのほか、画像などのファイル共有、ビデオ会議機能などまで備えているものも多くなっています。
会計管理ツール
会計業務における各部門での予算や実績の入力や、各種データの集計、表やグラフの作成などを支援、あるいは自動化してくれるツールです。
予約管理システム
予約管理システムは、自社商品やサービスに対する顧客からの予約アクションに際して、予約の受付から日程調整、各種案内、決済手続きやキャンセル対応といった関連業務をほぼすべて自動化できるツールです。
次の項からは、この予約管理システムについて詳しくご紹介します。
予約管理システムとSalesforceをデータ連携すると実現できること
予約に際して顧客からのさまざまな情報入力を受け付け、そのデータをもとに各種自動対応をおこなうのが予約管理システムです。
この予約管理システムとSalesforceをデータ連携すると、例えば以下のようなメリットが得られます。
- 予約サイトから連携された顧客情報や予約情報をもとに、Salesforceでシームレスなマーケティング立案や案件管理がおこなえる
- 保険の個別相談予約で得られた顧客情報をSalesforceへ自動で登録し、営業活動を効率化する
- 結婚式場の内覧や車の試乗予約、コールセンターのコールバック予約情報などをSalesforceへ自動連携し、適した担当者(リソース)の割り当てを行う
予約管理システムとSalesforceのデータ連携によって、現場担当者の利便性だけでなく、予約情報を元にしたバックオフィスでの実績把握、請求業務の一元管理、人気商品の分析など、さまざまな面で複数部門のシームレスな連携を実現できます。
Salesforceとデータ連携できる予約管理システム5選
ここでは具体的に、Salesforceとのデータ連携に対応しているいくつかの予約管理システムをご紹介します。
ぜひ、各サービスの公式サイトも参照し、自社のニーズにマッチする予約管理システムを探してみてください。
STORES予約 /STORES株式会社
「STORES予約」では、Salesforceを始め、 CRMや社内基幹システムなどの業務系外部システムに予約データを自動連携させる「API連携」に対応しています。
API連携機能を利用するためには、「ビジネスプラン」以上のプランを契約する必要があります。
▼「STORES予約」データ連携関連ページ
https://stores.jp/reserve/features/api
調整アポ /株式会社RECEPTIONIST
「調整アポ」では、顧客側の予約フォーム入力で生成された入力フィールドと、Salesforceのフィールドを連携させることが可能です。
また、予約システム上で予約が確定した段階で、Salesforce上にリードを自動で作成したり、登録済みのリードだった場合にはアクションを自動でおこなったりといった対応も可能です。
各連携については、「プレミアムプラン」のみ対応、「エンタープライズプラン」以上で対応、など機能ごとに対応プランが異なっています。
▼「調整アポ」データ連携関連ページ
https://scheduling.help.receptionist.jp/new-2021-06-04/#gsc.tab=0
https://scheduling.help.receptionist.jp/new-2021-09-07/#gsc.tab=0
ChoiceRESERVE /株式会社リザーブリンク
「ChoiceRESERVE」では、予約受付で生成された予約データを参照系APIとして取り扱えるため、Salesforceをはじめとしたさまざまな外部システムとのデータ連携が容易におこなえます。
また、Salesforceとの連携に特化した「ChoiceRESERVE 予約連携」というアプリケーションも別途提供されているため、ニーズにあわせたさまざまな方式での連携が可能です。
参照系APIの利用はオプションサービス、「ChoiceRESERVE 予約連携」は他社アプリケーションで実現できるサービスとなります。
▼「ChoiceRESERVE」データ連携関連ページ
https://help.yoyaku-package.com/
https://www.terrasky.co.jp/choicereserve/
ROOMS /Zendesk, Inc.
「ROOMS 」では、オプションサービスの「Salesforce連携機能」を利用することによって、予約管理画面に「Salesforce連携」という項目が新規追加されます。
ROOMSの予約管理画面からそのままSalesforceへのログイン、紐づける取引先の選択といった一連の作業がシームレスに完結します。
▼「ROOMS」データ連携関連ページ
https://rooms.zendesk.com/
予約管理システムを始め、社内・クラウドの様々なシステムとSalesforceを連携しよう
本記事では、統合的なCRM、ビジネスプラットフォームであるSalesforceについて、基本概要や他システムとのデータ連携で実現できることなどを解説しました。
ご紹介したさまざまな種類のシステムとSalesforceをデータ連携すると、業務効率化、営業機会の創出や利益の最大化など自社にさまざまなメリットをもたらしてくれる可能性があります。
ぜひ、すでに運用している各種システムとSalesforceの連携をご検討ください。