恵方巻のロス削減に向けた各社の予約状況について
調査
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数年前より、恵方巻の廃棄ロス問題が取り上げられるようになりました。令和4年の節分においても農林水産省の呼びかけに対して恵方巻のロス削減に取り組む46社(1月14日時点)が、公表されています。
今回の予約ラボの調査では、その取り組みを実施する事業者が、どのような対策を取っているのかを各社のホームページから読み取り、まとめてみました。
完全予約制にして受注生産販売すれば、食品ロス0が理論上成り立ちますが、それでは企業にとって販売機会をロスすることになります。また「恵方巻を事前予約して購入する」、あるいは「予約しなければ購入できない」という感覚が消費者にどこまで浸透しているかという視点も重要になります。
クリスマスケーキや、おせち料理と同じ予約方法で、企業は販売数を伸ばすことができるのでしょうか?今回の調査も、前回のおせち料理の調査と同様に、限定や特典といった視点で各社がどのような予約を実施しているかを見ていきたいと思います。
目次
調査方法
調査日:2022年1月27日
調査対象:農林水産省ウェブページより取り組み実施事業者46社の各社ホームページより読み取り。
公表社数:46社/48店舗
<参考>
https://www.maff.go.jp/j/press/shokuhin/recycle/220118.html
サマリー
予約開始日は平均1月12日、締切日は平均1月29日
※予約開始日は1社以外は不明
※予約締切日不明先、11社
予約を実施していた企業は全体の77.1%
限定予約を実施している企業は全体の31.3%
限定の対象は予約者にのみ販売する予約限定が57.9%
※限定を複数個設置している場合は複数でカウントのため、分母は限定商品数
予約特典を設置している割合は全体の56.3%
特典条件は、予約した人全員が38.7%、対象商品購入が25.8%。特典内容はポイントやクーポンを含め割引がほとんど。
以上のような結果となりました。
各社、おせち料理等と比較しても、予約期間が短い中、食品ロスを軽減するために様々な販売努力をされていることが伺えました。
特に予約者のみを対象とした予約限定商品の販売や、価格に直結する予約特典を設置している点から、予約販売への強化が読み取れると思います。また食品ロス削減の目的のために、予約状況から当日販売数量を予測し、適正生産量を導き出すということも求められると思います。