いちご狩りの予約体制調査~予約制をとる農園の9割でネット予約可能~
調査
いちご農園などで、毎年12月から5月のゴールデンウィーク頃にかけて楽しめるいちご狩り。一般の人でも、農場やビニールハウスにおいていちごの収穫体験ができる人気のイベントです。たいていの施設では、一定の期間内に時間制限を設けて摘みたてのいちごをその場で食べられたり、摘んだいちごを購入したりという体験を提供しています。
今回は、そんないちご狩りの予約の傾向について、ウェブサイトで予約を受け付けている50の施設を対象に調査してみました。
<調査方法> |
予約制いちご狩りの9割でネット予約が可能
まずは、いちご狩りを予約制とする施設における予約方法について調べたところ、「ネットのみ」が42%、「ネット・電話」が48%と、予約制をとる施設のうち9割でネット予約が可能となっていました。
また、残りの1割の内訳は、「電話のみ」が8%、「LINEのみ」が2%となっています。
調査した50の施設では自社のウェブサイトを開設しており、日付や時間の指定、予約可能な時間帯枠などのスケジュールが見える化されていました。ほとんどの施設で人数制限が設けられており、これは、いちのご生育状況により収穫可能数が限られていることも関係していると思われます。
経営者が直接来場者数の管理をしているため、カレンダー制のネット予約システムを使うことで、予約人数や予約日時などの管理が効率的におこなえていると考えられます。
いちご狩りの当日予約についてはネット不可
当日予約を受け付けている施設は、50件中16件となっており、全体の32%の施設では当日でも予約が可能となっていました。
当日予約の方法には、「電話予約」「現地予約」のみで、当日のネット予約は不可でした。現地の状況を確認してからでないと予約が確定されない場合もあることや、リアルタイムでの共有に時間差の発生が懸念されることなどから、多くの施設では当日のネット予約には対応しないと考えられます。
完全予約制をとっている農園について
予約制をとる施設のうち、「完全予約制」の施設は全体の38%となっていました。残りの62%は予約をしていなくても当日の状況次第では受け入れ可能ということになります。
「完全予約制」とは、サービスを受けるにあたり事前予約が必須ということで、この場合、事前に予約をしていなければいちご狩りができないということなります。
▼関連記事
完全予約制を取る業態と理由の傾向を調査してみた
まとめ
今回は、冬から春にかけての人気イベント、いちご狩りの予約について調査いたしました。
収穫可能数なども日々変わることから、受け入れ人数を制限するために予約制を導入しているいちご農園は多くなっているようです。
今回の調査では、予約制を導入しているいちご農園のうち、9割はネット予約システムを導入していることや、当日予約はネット対応していないこと、完全予約制をとる施設も多いことなどがわかりました。
また、自社サイトだけでなく、ポータルサイトで予約を受け付けている農園もあります。
さらに、事前予約をしていなくても受け入れ可能な農園もあります。ただし、当日収穫できるいちごがなくなり次第受付終了という施設も多いため、事前にウェブサイトやSNSなどで状況をチェックしておいたほうがいいでしょう。