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プライベートサウナの調査~ほとんどの施設が要会員登録の事前予約制を採用~

調査

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2023.10.17 2024.03.05
プライベートサウナの調査
加藤 高士

様々な企業へCRMの導入支援を経て2012年4月株式会社ビジネス・アライアンスを設立。20年以上にわたり企業へマーケティング活動の支援を行う。マーケティングの視点から、予約ラボを通じて予約の可能性について研究を行う。

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近年、ドラマやインフルエンサーをきっかけに、国内でのサウナブームが再燃しています。中でも、混雑を避け、人目を気にせずに楽しめる個室サウナ(プライベートサウナ)の人気は高まっており、首都圏はもちろん、地方にも次々と展開されています。プライベートサウナは公衆サウナとは異なり、着替えから休憩までプライバシーが保たれるのはもちろん、設備や各種アメニティも豊富で手ぶらでもOKという施設も多いです。

今回は、東京都内のプライベートサウナを運営する21の施設をインターネット上で調査し、施設の利用形態、料金システム、予約方法などについて詳しくみてみました。

<調査方法>
調査期間:2023年8月24日(木)~8月31日(木)
調査地域:東京都内
調査対象条件:プライベートサウナを運営する施設のうち自社Webサイトを持つ施設
調査対象選定方法:Google検索
調査数:21施設

部屋の種類について

プライベートサウナは、施設によって定員数が設けられており、部屋のタイプを選択できるところもあります。

どの施設も男女ともに利用が可能となっていますが、複数名で利用できる部屋は同性のみの組み合わせが一般的となっています。部屋のタイプは1名のみ、2名まで、3~6名までと、施設によって異なります。

  • 1名のみ
  • 2名まで(同性のみ)
  • 3~6名まで (同性のみ)

料金設定について

利用は基本的に時間別のコースに分かれており、60分コースや90分コースなど選択することができるようです。その中で利用人数や料金が定められ、それぞれの希望に合わせてコースを選ぶことができます。

料金は、部屋タイプによって設定されている場合と、利用人数で設定されている場合の2種類がありましたが、調査対象となった施設では、ほとんどが部屋タイプごとに料金を設定しています。その場合、定員までの同伴者は無料、2名までは同一料金、3名以上の追加料金も割安といったように設定されており、複数人で利用するほうがお得な傾向があるようです。

また、平日より休日の料金が割高に設定されている施設もありました。

利用料金の相場

利用料金は部屋の設備やデザイン、利用時間、飲食提供の有無、アメニティなどによってさまざまです。

最低利用時間の場合のもっとも安くて2,200円(60分)、もっとも高くて7,000円(90分)となっていました。ただし、1部屋を定員まで利用した場合は1人あたり3,000円前後となることが多いようです。もっとも多かった価格帯は3,001円から5,000円で約半数を占めていました。

利用方法

ほとんどの施設は完全予約制となっていました。会員登録をしたうえで予約をおこない、当日の指定時間に現地でチェックインし、利用時間を終えたらチェックアウトするという形の施設が多いようです。また、利用終了ごとに清掃やアメニティの補充・チェックなどのためインターバル時間が設けられていることも多くなっています。

会員登録

会員登録が必要な施設は21件中19件と、利用の際に会員登録が必須となるところがほとんどを占めていました。会員登録の際は、氏名やメールアドレス、電話番号などの入力が必要です。

また月額制やチケット制などを取り入れている施設もあり、高頻度でお得に利用することも可能となっているようです。また、月額会員になることで平日限定で割安で利用できたり、サブスクのように上限回数までは通い放題になったりするプランを採用する施設もみられました。

予約方法

今回調査した21の施設すべてにおいて、予約が必要となっていました。予約は、部屋タイプ(定員)や時間のコースなどを選び、すべて入館時間を指定しての予約となっています。

予約方法は、すべての施設でWeb予約が可能、Web予約のみが21件中18件で9割近くを占めていました。また、電話やライン、来店での予約を受け付けているところも少数ですがありました。

決済方法

決済方法は事前決済、現地決済がありますが、21件中18件と多くの施設で事前決済を採用しています。また、事前決済のみとなっている施設も21件中15件となっていました。

受付方法

プライベートサウナは、時間枠ごとの利用となるため、一般的には利用予定時間になるとホテルのようにチェックインし、終了時間までにチェックアウトするという形がとられています。受付は対面式と非対面式とがあり、今回の調査対象施設では、対面式が21件中17件とほとんどを占めていました。いっぽうで非対面・非接触で利用時間になると暗証番号やQRコードで解錠できるチェックイン手続き不要の施設もいくつかありました。

予約の形態について

今回調査したプライベートサウナの21施設における、それぞれ予約の形態に着目してみると、以下のように大きく2つのタイプに分かれていることがわかりました。

利用者は、重視するポイントによってサウナ選びができ、経営側もコンセプトに合わせて予約システムの設計ができます。

1.部屋指定タイプ

利用可能な部屋や時間帯が一目でわかるというメリットがあります。いっぽうで、利用時間帯が限られることもあるというデメリットもあります。

2.時間指定タイプ

カレンダーの空き枠から、都合の良い時間で指定することができ、予定を組みやすいというメリットがあります。時間重視の人に適しています。

まとめ

今回は、他人に気兼ねすることなく、プライベート空間を持つことができるプライベートサウナを東京都内より21施設ピックアップし、部屋タイプや料金設定、利用方法や予約方法などについて調べました。

こういったプライベートサウナという業態の予約では、開始時間・終了時間・所要時間・次の予約とのインターバル時間等の「時間に関するルール」が大変重要になってくるようです。さらに、平日料金や休日料金等の価格変動要素が入ってくると、さらに仕組みは複雑になってくると思われます。

実際に調査をしてみると、部屋ごとにあらかじめ固定された時間割を作成して予約を受け付けるパターンと、開始時間や所要時間に比較的融通は効くものの、部屋が指定できないパターンと、2種類の予約方法があることがわかりました。時間割パターンの予約は、清掃等のためのインターバル時間集中を避けるため、それぞれの部屋の開始時間を少しずつずらして設定されているようです。

また、最初に土日の予約、平日の予約という入口から予約する形もみられました。

いずれにしても、店舗オペレーションや、自店舗の強みを考慮した上で予約の方法を考慮することが重要であるといえそうです。

加藤高士

様々な企業へCRMの導入支援を経て2012年4月株式会社ビジネス・アライアンスを設立。20年以上にわたり企業へマーケティング活動の支援を行う。マーケティングの視点から、予約ラボを通じて予約の可能性について研究を行う。

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