混雑解消・来店分散を予約サービスで実現するために押さえるポイント

2020/06/24

混雑解消・来店分散を予約サービスで実現するために押さえるポイント

はじめに

昨今の報道から、スーパー等の一部の店舗に、お客様が殺到することが問題視されています。

各店マスクなどの品薄商品に対して、店頭への売り出しタイミングの時間をずらすなどの工夫をされていらっしゃいますが、私共予約ラボ研究員では、これまでの研究時事例の中から、これらの問題に対して予約システムが解決できる部分もあるのでは?と考え、本記事を纏めさせていただきました。

時間ごとに来店人数を制限する

混雑を回避するために水族館など、これまで予約というシステムを設けていなかった業態においても予約システムは導入され始めています。

予約システムは、来店者数を時間枠で制限できることにあります。
対応のための所要時間・入れ替え時間等を考慮して、時間ごとの対応可能人数の上限を決定します。
例えば、10時~10時15分の時間バケットに対応できる人数は10人、というように決めます。

具体的には美容院や歯科医院などのように、所要時間・入れ替え時間を考慮して「10時から11時の間に対応できる人数は10人」といった時間枠ごとの定員を設けるということです。
図①のように時間あたりの来店人数を予め設定して、事前にウェブで予約を受け付けることで、現地の混雑解消に繋がると考えます。

在庫管理イメージいっぽうで、ネットや電話でリモートで注文を受け付けることができても、来店時間のコントロールができていない場合には、結局は店舗で待ちが発生するケースが散見されます。

また、現実には完全予約が可能な業態は限られていますので、予約がないお客様の来店に備えて、自店の混雑状況や店舗オペレーションを考慮した上でて、時間ごとに予約対応出来る(お客様対応スタッフなど)数を制限するなどの緻密なシミュレーションとそれらに対応するシステムが必要になると言えます。

予約しても所要時間が読めない場合はシステム化が難しい!?

医院などで実際にご経験がある方も多いと思いますが、先に受付をし整理券を受け取るようなパターンの場合、結局は店舗や院内で待ってしまうことがあります。

これらの問題点は

  1. 整理券などの事前予約がウェブで行われていないため、来店をしないと予約ができない
  2. 整理券には来店時間が明記されていないため、結局いつ行けばよいかわからない

の2つです。
では、単純に来店時間の制限だけで2.が解決できるか?と言えば、ハードルになるのが『所要時間が読めない』点にあります。

回転ずし店などにみられる、所要時間をアプリで閲覧できる仕組みがありますが、現実的にはシステムにも、顧客への浸透にも相当な時間と費用が掛かります。

予約ラボでは、完全システム化することが目的ではないと考え、所要時間が予測できないサービスをシステム化するのではなく、サービスを細分化しできることで対応することが必要だと考えています。

例えば、飲食店では19時〜21時のご利用でコースは決まっているプランを販売したりしますが、同様にサービスメニューの中から所要時間や開始終了時間を一定化出来るモノを対象にまずはシステム化する、などです。

まず、できることとは何か?

予約ラボに様々な事例が寄せられる中で、効果が大きいと感じる事例があります。それは、予約状況やサービスをウェブで見える化することによって、ストレスなくユーザー側の方で来店行動を変えていただける事です。

入場制限イメージ予め混雑状況を把握できていない場合、意識をしていないと人の行動は特定の時間に集中しがちですが、空いている時間が事前にわかればそちらにシフトする人が一定数存在するのもまた事実です。例えば、「17時がいっぱいなら、自分の予定がない18時にしよう」と行動を変えていただけるケースがあります。

つまり、混雑回避や来店時間分散のために、まず店舗側でできる対策としては、「いつ・何に対して・どの程度の入場制限を実施しているか」を事前に告知することです。
ウェブ上など情報公開の範囲が広いほど、店舗側は混雑の緩和が期待できます。実際に、店舗の混雑状況がリアルタイムで確認できるアプリや、混雑する時間帯をグラフ化して表示するサービスなども導入され始めています。
また、予約システムによって空き枠をリアルタイムで可視化すれば、さらなる来店時間分散の実現が期待できるでしょう。

入場制限管理対応するために押さえておきたいポイント

混雑回避の手段の一つとして、予約制による入場制限があります。そこで、販売・サービス提供などで行う入場制限の管理に対応するためのポイントをまとめました。

  1. 入場制限管理対応を実施していることをどうやって説明するか?
    ※これらの情報をウェブサイトや公式SNSなど媒体を利用して認知を拡大させることが重要です。
  2. 入場制限管理対応の場合に普段と違うポイントを説明しているか?
    ※従来どおりのサービスとの比較表などを用いてわかりやすく説明しましょう。
  3. ネットから入場制限管理対応している日時を確認出来るか?
    ※来店したのに入れないという状況を避けるために、日時を正確に示すことが重要です。リアルタイムで更新できるウェブでの発信も有効です。
  4. 入場制限管理対応の依頼を電話やメール、SNSなどから問い合わせを受け付けられるようになっているか?
    ※できれば入場制限について専用の窓口を設けることが好ましいですが、出来ない場合対応可能時間を明記することがよいでしょう。
  5. 入場制限管理対応の依頼をネットから完結できるようになっているか?
    ※やはり、事前予約システムを用いてネットで予め入場制限が完結できる仕組みがよいでしょう。

最後に

変化はチャンスであり、これまで変化してこなかったことが強制的に変化の時期を迎えていると言えます。

入場制限は、顧客の分散化につながるだけではなく結果的に経営資源の分散化や、在庫リスクの軽減にもつながる可能性があります。

業務を細分化し、システムやウェブで対応できる点が何かを考え、さらにそれが社会の問題を解決できる仕組みであるなら、是非部分的にもトライをしてみませんか?

 

高士加藤
加藤 高士

様々な企業へCRMの導入支援を経て2012年4月株式会社ビジネス・アライアンスを設立。20年以上にわたり企業へマーケティング活動の支援を行う。マーケティングの視点から、予約ラボを通じて予約の可能性について研究を行う。

予約ラボでは、共同研究や予約に関する調査を行っています。

expand_less