店舗受け取りサービスは大手から中小まで多くの企業で注目の的!
知る・学ぶ
店舗受け取りサービスとは、ECサイト等で購入した商品を自宅や会社への配送ではなく店頭で受け取ることができるサービスです。自宅に配送されては困る商品を買ったときだけでなく、店舗受け取りサービスはさまざまな背景により利用されています。
この記事では、店舗受け取りサービスが多くの人に利用される理由や、店舗受け取りのサービスを展開している代表的な有名店について見ていきましょう。
店舗受け取りサービスの基本情報まとめ
ここでは店舗受け取りサービスの基本的な情報を見ていきます。
購入したECサイト店の実店舗で商品を受け取れるサービス
チェーン店などで実施される店舗受け取りサービスは「実店舗を持っている企業のECサイトで購入した商品」を「利用しやすい店舗で受け取れる」点が利用客にとって大きなメリットです。実店舗がない場合は、Amazon等のように、ヤマト運輸の営業所や、ファミリーマート、ローソンなどのコンビニで受け取れるサービスを実施しているケースもあります。
店舗受け取りサービスは、単独店舗が提供している形態もあれば、ECショッピングモールのサービスとして出店店舗の商品を購入した際に利用できる形態もあります。いずれにしても、配送ではなく店舗受け取りをしたい利用客にとっては便利なサービスです。
販売側が指定した諸条件による「店舗受け取りサービスをご利用いただけません」といったパターンに該当しない限り、利用者はいつでも気軽に店舗受け取りを指定できます。
店舗受け取りサービスの流れは簡単
基本的に、利用客が店舗受け取りサービスを利用する流れはシンプルです。複雑な手続きが必要ないことが普及の大きなポイントといえるでしょう。
例えば、ヨドバシカメラの場合は、欲しい商品をカートに入れて購入手続きに進みます。進んだ先のページで「店頭で受け取る」にチェックを入れ、店頭受け取り手続きに進んで店舗を選ぶといった流れです。実際には画面が明確に遷移するため、簡単に注文が終わります。
受け取り店舗で準備ができるとメールで通知されるため、利用客も忘れずに受け取りに行くことができます。
店舗受け取りサービスで商品を受け取る際には、事前に準備が必要なこともあります。例えば、受け取り依頼のメールや認証キーなど、本人確認書類が必要なケースもあるため、注文時に確認しておくことが重要です。
受け取りに行くのが遅くなるとキャンセルになる場合があります。ヨドバシカメラの場合は7日が経過するとキャンセルです。もし、受け取りが遅くなる場合は期間内に受け取り店舗へ連絡を入れる必要があります。この辺りの扱いはサービスによって異なります。
また、店頭販売を原則とする店舗が注文のネット化のために導入している場合や、来店前の予約注文を目的とした店舗受け取りサービスでは、注文手続きの中で店舗を選ぶ必要もありません(複数店舗の商品を一括購入する場合を除きます)。
このような場合は、注文時に来店日時を選択して指定するシステムを使用しているケースもあります。
店舗受け取りサービスが増える理由
店舗受け取りサービスが増える理由は複数あり、それぞれが絡み合って相乗効果を発揮しているともいえます。
多様化するユーザーのライフスタイルに適応
ライフスタイルが多様化した現代において、自分の都合のよい日時に商品を受け取れる店舗受け取りサービスは非常に便利です。
忙しくて買い物に行く時間もないという人が手軽にECサイトを利用した場合、自宅に配送されても留守にしている可能性が少なくありません。また、日によって行動が違うため確実に在宅している日時がわからないということもあるでしょう。
物流面の効率化で地球にも優しい
ECサイトで店舗受け取りサービスを利用することにより、利用客それぞれの自宅に配送する必要がなくなります。同じ店舗を受け取りに指定する利用客が増えると物流の効率化につながります。トラックの走行距離が短くなれば、地球に優しいサービスであるともいえます。
双方に配送コストのメリットがある
物流の効率化は経済的なメリットをECサイトと利用客の双方にもたらします。ECサイトではまとまった数の商品を特定の店舗に送れば済むケースも出てくるでしょうし、利用客としては自宅までの送料負担が不要になる点が大きなメリットです(手数料などが別途設けられている場合はあります)。
来店機会を生み出して商機につなげる
店舗受け取りサービスの導入メリットのひとつとして、来店機会を増やして店頭での購買意欲を高める、商機を増やす点が挙げられます。
また、店頭でしか受け渡しができない商品で、しかも飛び込みでは待ち時間がかかるといったケースでは、他の利用客に迷惑がかかることも懸念されます。
店頭が混雑して予約の電話も受けられないといったケースもあります。店舗受け取りサービスによって、こうした不安点の解消とともに、消費行動の活発化を期待できます。
店舗受け取りサービスを提供する有名店
数多くの有名店でも店舗受け取りのサービスが展開されています。代表的な例についてご紹介しましょう。
EC大手となったヨドバシカメラ
EC大手となったヨドバシカメラの店舗受け取りサービスでは、店舗ごとに在庫の有無が表示され、何日の何時までに用意が可能かを画面上で確認可能です。近隣に複数の店舗がある場合は、この情報を参考に受け取る店舗を選択できます。また、マルチメディアAkibaとマルチメディア梅田、マルチメディア博多の3店舗では、店舗自体の営業時間とは別に24時間受け取り可能です。忙しくて時間が取れない人でも受付時間を気にする必要がありません。
ECのトップを走るAmazonのコンビニ受け取り
世界中で業務展開し、EC界のトップとして知られるAmazonの日本における店舗受け取りサービスでは、前述のようにコンビニ2社とヤマト運輸の営業所が指定できます。レジ画面のお届け先で「受け取りスポットを選択」をクリックすると、周辺にあるファミリーマート、ローソン、ヤマト運輸の営業所が地図上の番号とともに一覧表示されます。後は支払い方法を選んで注文を確定するだけです。
コンビニで受け取れるのは商品到着メールの受信日から当日を入れて7日間で、ヤマト運輸なら同じく3日間となっています。
アパレルならユニクロの店舗受け取り
ファストファッション界の有名ブランドであるユニクロも、オンラインストアで注文した商品の店舗受け取りサービスを実施しています。注文した日の翌日から2~3日で一部を除く店舗での受け取りが可能です。店舗に商品が着いてから14日間の猶予があります。
ユニクロではコンビニ受け取りにも対応しています。指定できるコンビニはローソンとミニストップ、ファミリーマートとセブンイレブンです。日数は各コンビニとも最短で2日となっています。
アニメイトにもあった店舗受け取り
アニメイトやゲームに関する商品を販売するアニメイトのオンラインショップでも店舗受け取りサービスを導入しています。手続き自体は簡単となっていますが、店舗受け取りを選択する場合は手数料が必要です。ユーザーにとっては「配送を選択した場合の送料を考えると安い」という状況にときに利便性が高いでしょう。店舗に商品が届いて7日間が受け取り期間となっています。
ハーブスのケーキがスンナリ手に入る
名古屋を中心に関西や東京などで店舗展開しているカフェのハーブスでは、ケーキのオンライン予約、店舗受け取り予約を実施しています。賞味期限が当日となるオーダーメイドのフレッシュなケーキを扱っており、予約が必須となっています。店舗受け取りサービスのよさがわかりやすい活用事例です。
店舗受け取りシステムには、事前注文システムのCOTOLが採用されています。ケーキを選んで受け取り日時と店舗を指定するだけの簡単さで、注文の4日後から受け取り可能です。
茅乃舎のお土産をモバイルで事前注文する
だしや調味料、食品ギフトを扱う茅乃舎東京駅店でもCOTOLを使ったモバイルオーダーサービスが導入されています。「ネットで事前注文 お店で受け取りサービス」なら、東京駅限定の「かつおだし」などのお土産を買う際の混雑を避けることも可能です。スマホで決済まで終わらせておけば、指定日時に商品を受け取るだけで済みます。
ファミリーマートは店舗受け取りの大きな受け皿
コンビニ各社は店舗受け取りサービスの荷物を扱う受け皿として機能しています。ファミリーマートの場合は、Amazonやユニクロ、楽天ブックスやドコモオンラインショップなどの商品の受け取りが可能です。コンビニを受け取り場所に指定する最大のメリットは、24時間いつでも受け取りに行けることで、忙しい人の有力な選択肢となっています。
▼「COTOL」公式サイトはこちら
https://cotol.jp/
※上記の導入事例のいくつかで採用されている、事前注文システム「COTOL」の公式サイトです。
店舗受け取りサービスは拡大の一途
ネットで注文した商品をお店で受け取る店舗受け取りサービスは、拡大の一途をたどっているといっても過言ではありません。それだけ売り手側にも利用客にもメリットがあるということです。
自宅へ配送可能な商品を状況によって店舗で受け取ったり、長い待ち時間が嫌で敬遠していたお店の商品を事前予約したり、店舗受け取りサービスは使い方次第で生活をより豊かにしてくれるでしょう。