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「限定予約」の使われ方について調べてみた

知る・学ぶ

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2021.10.13 2022.01.07
加藤 高士

様々な企業へCRMの導入支援を経て2012年4月株式会社ビジネス・アライアンスを設立。20年以上にわたり企業へマーケティング活動の支援を行う。マーケティングの視点から、予約ラボを通じて予約の可能性について研究を行う。

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「限定予約」という言葉に、思わず魅かれてしまう方も多いのではないでしょうか?
私もその一人です。
そして、勢いで予約してみたもののがっかりしたことや、本当に限定なのかな?と疑問を持った経験もあります。

少し考えてみると、そもそも予約をするからには、すべての予約に対して何かしらの限定的な要素があるのでは…とも思います。

今回は、ネットで限定予約と表記されている予約に対して、その業種や、何が限定なのか?について調査をしてみました。
限定予約という言葉が使われている予約内容のみを調査対象のサンプルデータとして抽出しましたが、その内容は様々で明確な定義はどうやらなさそうです。

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1.限定予約が多くあらわれた業種は「小売業」と「宿泊業」

サンプル数64件の中、最も多かった業種は、小売業の22件でしたが、その中身は実に様々です。
小売業ではスイーツ、和菓子、ジーンズ、しょうゆ、お弁当….といった食品が多く、その次に多かったのが、単独で業種として括れそうな宿泊業です。

ただ、小売業の限定予約に共通するのは、受注生産や、原材料の確保といった理由で生産数に限りがある場合などに、販売数量に上限を設けるというケースです。

これに対して、宿泊業の限定予約の使われ方は2通りに分かれています。
小売業と同様に、1室限定プランなど「予約の対象となるもの」に制限がある場合もありますが、会員限定や地域性別など、ユーザー属性を限定しているケースが多く見られました。

2.限定の対象を区別した場合、予約者が限定となる限定予約が多い

限定予約の限定対象

前項の宿泊業の詳細を調査する中で気づいた「何が限定なのか?」という点を人とモノに分けた場合、人が限定のケースは64件中42件。サービス限定が21件でした。
※1件は両方

約3分の2と目立った割合だった「対象となる人が限定される予約」は、会員限定予約や女性限定、60歳以上限定といった私たちがよく目にする限定予約です。
最も多かったのが、会員限定で18件、次に年齢や性別による限定が10件でした。

3.「限定予約」の言葉は使われていないが限定的な要素を持つ予約について

ここで、ふと気づいたことが、いわゆる「普通の予約」と「限定予約」の違いについてです。
予約システムの画面でよく見る、カレンダーに〇や×が記されている予約ですが、予約する時間と場所に限りがあるため、予約者をそのリソースに割り当てる仕組みです。

考えてみれば、「何時にどこで」という空き枠には限りがあるため、まさに予約システムで管理されている予約は、すべて限定予約になるといっても過言ではありません。

つまり、限定予約とは、曖昧な定義の中でプロモーション的な要素を持って使われているケースが多くありそうな言葉だということが分かりました。

それが悪いというわけではないですが、多様なプロモーションの場面で使われている限定予約は、逆に言えば「ユーザーにとっての限定感」を醸成する企画が練られるのであれば、予約プロモーションにおいて有効に活用できるしくみだといえるではないでしょうか?

引き続き、検証していきたいと思います。

加藤高士

様々な企業へCRMの導入支援を経て2012年4月株式会社ビジネス・アライアンスを設立。20年以上にわたり企業へマーケティング活動の支援を行う。マーケティングの視点から、予約ラボを通じて予約の可能性について研究を行う。

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