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恵方巻は実店舗での予約・受け取りが主流? 2023年業態別に見る恵方巻の予約とその内容を調査

調査

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2023.02.22 2024.03.01
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加藤 高士

様々な企業へCRMの導入支援を経て2012年4月株式会社ビジネス・アライアンスを設立。20年以上にわたり企業へマーケティング活動の支援を行う。マーケティングの視点から、予約ラボを通じて予約の可能性について研究を行う。

INDEX

予約ラボでは、「予約」を受け付けているイベントの、その予約方法の詳細を、1年を通じて定期的に調査しています。今回は、1年を通じて最もたくさんの予約を受け付けているイベントの一つである恵方巻について、予約方法や予約期間を各お店のホームページを見ながら集計しました。

今回は以下の3点に注目します。

  1. 予約受付方法
  2. 予約の特典(予約をすることで得られるメリット)
  3. 受取方法

これらの項目を踏まえ業態ごとに比較していきます。

<調査方法>
・調査数 40店舗(恵方巻の予約を扱っている実店舗を対象)  (内訳:   スーパー 9 コンビニ 4 飲食店 7 百貨店 10 ホテル 10) ・調査期間 2023年1月13日(金)~2023年1月17日(火) ・調査方法 各お店のホームページから予約方法を集計

1.予約方法について

今回の調査対象は、すべての業種において実店舗がある営業業態に限定しています。

調査結果によると、受け付けしている予約方法は「店舗のみ」が20%と最多で、次いで店舗およびネットで受け付けている「店舗・ネット」が17.5%、「ネットのみ」が17.5%となりました。

さらに、店舗とネットおよび電話で受け付けている「店舗・ネット・電話」が12.5%と続き、店舗とアプリで受け付けている「店舗・アプリ」が10%、ネットと電話で受け付けている「ネット・電話」が10%、「電話のみ」が10%と同率になりました。

最も少ないのが店舗とアプリ、およびネットで受け付けている「店舗・アプリ・ネット」の2.5%となっています。

2.予約の特典について

続いて、予約特典についての結果を予約期間と特典内容に分けてご紹介します。

予約期間

2023年の立春は2月4日、恵方巻を食べる節分当日は2月3日となっていました。各業態で設けられている恵方巻の予約期間については、全体平均では1月7日開始、1月29日締め切りとなっています。予約開始が早いところでは12月下旬から受け付け、締め切りが遅いところでは、当日でも予約と受け取りができるケースも見られました。

コンビニやスーパーは予約の締切を早く設定しているところが多いいっぽうで、飲食店は当日まで予約を受け付けているところが多い傾向がありました。

特典の内容

予約受付期間内の注文に各種特典を付与している割合は全体の27.5%で、コンビニやスーパーがほとんどを占めていました。量産で対応しているコンビニやスーパーは、食品ロスの観点からも、できる限り予約注文を取るために特典をつけていると推測できます。

それではその特典の中身を特典が得られる条件とともに見ていきましょう。

各業態において、特典の条件や内容が複数ありますが、早期予約と予約者全員に特典をつけているところが約9割となっています。ポイント付与などの特典はスーパー、割引はスーパー・コンビニ・飲食店・ホテル、プレゼントはコンビニとなりました。

3.受取方法について

商品の受取方法については「店舗のみ」を指定とする割合が95%で、店舗と配送、両方での受け取りができる「店舗・配送」の割合は5%となりました。食品の持ち帰りやすさ、大きさ、消費期限、配送料などのトータルで考えると、消費者にとって店舗受け取りが一番効率的かもしれません。

業態別予約方法比較

最後に、業態ごとの内訳を見ていきましょう。

各業態により分母は異なりますが、いずれも店舗、ネット、電話、アプリとさまざまな方法で柔軟に予約受付の対応をしています。

総合的に見ると予約方法(予約を受け付ける媒体)に店舗を含むものは多く、40件のうち25件で6割以上をを占めています。また予約方法にネットを含むものも、40件中24件と6割、アプリも含めると40件中28件と7割を占めていました。

さらに、予約受付方法が「ネットのみ」の7件はすべてが百貨店、「電話のみ」の4件はすべてホテルという結果でした。これは顧客の来店状況や足を運ぶ頻度なども考慮したものではないかと推測できます。

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まとめ

今回は、恵方巻の予約について、予約受付方法、特典、受取方法などにフォーカスし業態ごとに比較をしつつ調査をおこないました。
消費期限が短い商品であることや、持ち帰りやすいという点ではクリスマスケーキと同様ですが、主にスーパーやコンビニなど店舗に行く頻度が高い場所で販売されていることから考えても、実店舗での予約や受け取りの割合が高いと感じられます。
また、そういった業態では、なるべく事前予約での注文を促すために特典を付与しているケースも多いと考えられます。

加藤高士

様々な企業へCRMの導入支援を経て2012年4月株式会社ビジネス・アライアンスを設立。20年以上にわたり企業へマーケティング活動の支援を行う。マーケティングの視点から、予約ラボを通じて予約の可能性について研究を行う。

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